ウェヌスの暗号

韻を踏み過ぎてパーに成った。

芸術幼女言語の最深部だったトコロ。


或いは美型詩の実験場だったトコロ。


2018-07-01から1ヶ月間の記事一覧

抱擁の罠に 君は終息し 閉じた瞼に 光彩は散る 捩れた首に 神性は湛え 甘く信じる 聖く離れる 食肉の夜に 僕は敗亡し 遂げた証に 硬骨は照る 交えた蔭に 臓物は暴れ 高く拡げる 堅く支える 「絵画の痣」

君は暴説を 愛食し帯して 獏は酣戦に 登楼し踊った 夜曲の街は 模倣に浴して 敗績の皿で 静かに浸った 僕は琴線を 探勝し相して 神は晩節に 黄落し隣った 魔性の槍は 余白に黙して 済世の旗で 密かに縛った 「ヨスガ」

晩餐会の血は 罪人の誓い 君の愛食に エーテル 膏の波は 功烈を踊る 害毒の実で 望蜀を犯して 核爆弾の芽は 眼疾の恵み 僕の難境に ホーリィ 泪の悪は 憫憐を昇る 残更の手で 金章を覗いて 「鈍る文物」

製薬の白で 相関を触った 怨憎の赤で 煙月を祈った 僕は禁圧で 甘味を分合し 認知の森を 捻転し護った 時の鍛接で 抵抗を契った 兵の筆談で 宝国を量った 君は冒涜で 文詞を還元し 盲唖の虹を 埋葬し睡った 「フェア」

匣の向日葵は 何を視て縋る 淋しき集合に 畏れて嘆くか 天の川冷たく 汽笛が響けば 訣別を結びし 空白が坐する 蛍火の幻視に 脳が散乱する 神様の離席を 電波は覆って 台風の加護で 亡骸を洗えど 旅に永く後れ 片鱗を擁する 「暑き禍患」

坑木の仔は 奥付を措き 時の図籍で 壮美を注ぐ 刑の啓示は 厭戦を笑み 鉄錆の手で 誠意を迫る 季世の肝は 韻事を祈り 知の調摂に 汐風は沁む 禍の瘡蓋は 暗鬼を仰ぎ 大尾の弾に 細胞は咲く 「没の表象」

睫毛の蔭で 教室を模した 机の痣も 嘘を誓って 満月の靄は 年光を残して 哀哭の檻は 要談を破って 刑具の窓で 迷信を科した 嵐の罪も 箍を祝って 神罰の咳は 喚想を削って 廃曲の舟は 追伸を燈して 「アセィル」

君の視束は 貞節を護って 病魔の雨で 敗績に流れた 悲愴の沼で 離別を織って 当為の蟲も 懐裡に咲いた 僕の因子は 平衡を残して 個性の咳で 旅人に戻った 投企の窓で 危亡を責めて 不全の凪も 乱世に売った 「メメント」

季節外れの 悪夢を数えて 天機に潜む 微分が嘆いた 電器の虹で 桜唇が揺れて 唄の対自を 敷布に溢した 深き暗喩の 等価が亡びて 君の子宮を 題意に担った 僕は詩情で 有刺を遺して 霊に擁せば 灰皿が暮れた 「知の性癖」

比翼の嘘は 詩と呼ばれ 僕の業火に コールする 意を粉砕し 美に噛まれ 余白の旅で 死に飢える 君の原理で 果てるまで 神様の胃は 修羅を抱く 遠隔を撫で 自治を絶ち 時計に荒む ピリオドよ 「呪詛の匣」

絹の乳房は 異星人の味 欠乏の如き 臆病の中で 透けた鏡を 信教したら 獣畜を捌く 続稿に篭る 埃の帽子で 祈りし玩具 僕を模った 誰かの死神 今が結んだ 行方は逆さ 遠き憧憬も 嵐を妊んで 「快き迷宮」

保清の祈り 裡は噴く 恋の貞節で 瞑っても 慧き荷物は 沼を磨る 要心の未知 報えども 遺式の誇り 淵は膿む 敵の根圏を 括っても 苦き差音に 砂を塗る 蜜月の余地 赦せども 「不毛の性」

貝殻は肥り 慍色を量る 恋風の檻に 慢心せども 変症するは 抱擁の背離 縫糸が睡る 厭戦の肌理 花束は腐り 永劫が薫る 星影の肢に 納骨せども 警告するは 膏沃の解屍 群肝を巡る 欝血の悲史 「スケア」

君は常識を 毛布だと信じ 認知の富で 宿望に毒した 花畑の殻は 視診する耽美 相関を論じ 空を補完した 僕は能性を 転結で病んで 真理の旅で 癌を飽食した 物語の膣は 夜行する孤独 脳を刑殺し 詩稿に響いた 「ウォール」

罰の数で大人 僕は傷を売る 慧き血の本途 詩の虎は肥る 夜行列車は 僕の精神科 死亡保険に 嘘を拝贈し 軽き獏の暗示 君は没を選る 痴の先は墓場 都の識に浸る 有害図書は 君の包装紙 避妊手術で 石を詮索し 「ハミング」

生傷塗れの 家畜の熱は 脳を壊した 貴女の盲に 自決華めく 不潔な病院 其の足枷に 佇む道理で 遡行遊泳の 心象検査で 切望が死ぬ 僕の運星に 淡き科学よ 強き静閑よ 必然を注ぐ 空虚の下で 「ロスト」

糧の喚想を 僕は暴食して 蟻の暗鬼で 頬は熱ってる 密告の径で 難を嬲れども 塵の調教を 咳で煽起する 外の奏法で 弾は嘆息して 虹の任期は 繭を護ってる 変則の蛇は 糸を祈れども 別の弁証が 君を禁忌する 「サイン」

死兵の翅は 故里に罹って 苦き弾丸が 血汐で煮える 紅き烏は 垣を沸かせて 瞼の夢に 余接を描く 訳義の窓は 盲信で肥って 遠き歪曲が 哀詩に賭せる 聖き嵐は 痣を病ませて 菫の蜜に 訃報が沈む 「無益な実」

恐竜は泣く 密室に罹って 空の本性を 風月で紡いで 旅人の血は 高尚な甘味剤 花の兵機を 搾って専攻し 僕の縫合で 付録は喚いた 君の臓物は 闇夜に篭った 精血の詩を 等しく包涵し 警鐘が配る 知足の体操着 「熱の転調」

養殖の讃美で 混血する花は 夏に篭って 総説してる 君が黙る程に 淵は恣行され 秘録の天使 巻煙草の夢 愛染の後尾で 再構する骨は 脳に触って 還送してる 僕が護る儘に 冬は帰結され 破算の等比 脱感作の渦 「フラスコ」

庭に隠して 雨を数えて 聖戦倣った 君の小夜曲 僕が縋れど 終電は失せ 秒針が売る 世界線の痣 抱擁で歪む 前提の背骨 時限を破く 敗績の足音 凹の為の凸 風化した瞼 栞は引訣で 行方を量る 「命数の戯」

辿る儘の僕に 肥沃土が語る 護る程の君に 核兵器が干る 弱い肉の僕は 村芝居を綴る 軽い風の君は 蔓薔薇を毟る 嵐を縒る僕に 違和感が睡る 泪を競る君に 燃素説が射る 吐精する僕は 夜行性を縛る 愛撫する君は 真理値を破る 「グレイス」

美点の翅は 通気性を捧げ 幻で熟む 披針の可決 火輪の多血で 欲が溢れて 旅を競るのは 鏡の逆鱗 悪意の舵は 使用感を結び 魂に湧く 季節の誤見 墓穴の遺薫に 月が敗れて 恋を漏るのは 瞳の鶯舌 「デリート」

僕の野蛮は 寒凪を纏えど 恋の色葉で 遺失に溺れた 嘆息で興る 空虚の器官は 口実を介し 健常を保った 君の毛布は 崇信を犯せど 夢の屍室に 盲唖で紛れた 怠学で黙る 清書の至善は 推察に誘い 対償に育った 「難の罹患」

錠剤の苦味で 雨が欠いた 剃刀の速度で 夢が醒めた 電車の号哭で 夜が果てた 荷縄の耐性で 色が割れた 屋上の風化で 花が負けた 猛煙の過熱で 劇が褪せた 血汐の敢行で 君が絶えた 惨禍の愛惜で 僕が生った 「スーサイド」

重き鼻炎で 泪を憎み切り 電話に語る ハローハロー 密かな傷で 久遠を犯せば 指で尋ねて ハローハロー 歪む前歯で 煙に齧り付き 夜に残した ハローハロー 乏しき欲で 幻視に倣えば 自壊で描く ハローハロー 「孔の荒涼」

初恋とは 祈りの徒消 恥の中毒化 飢渇の悪業 色恋とは 毛布の微熱 指の重過失 不全の叫び 永恋とは 宇宙心理学 散文的器官 落涙唯物論 諸恋とは 貴女の天恵 僕の片割れ 最期の混和 「慕の景色」

星雲の尾で 蟻が燈る時 不平に集る 新品の真理 風が裡にて 知を葬送し 暗鬼の責で 殻を穢した 閑窓の蔭に 返事を縫い 遡った荷は 輪舞の名残 芯が酸化し 花香に畏れ 骨を齧る程 機に仇する 「クルード」

次元の琴線は 径の端を歩き 小銭が囁く儘 嘘に擬態する 旅は旅らしく 昏鐘を見送り 極地の麓まで 罪を模索する 混血の因果は 塔の檻で孕み 手枷が佇む程 神を嗜好する 傷は傷らしく 朝凪に頬寄せ 篤疾の底でも 韻に寄生する 「宿世の種」

おかえり、自在。

僕の暗喩は 悪夢を模り 苦境に咲く 盲の肺癌だ 譚詩が悼む 中央線では 雨の気配を 季節に招く 君の初恋は 切実を赦し 永遠に睡る 神の細胞だ 口紅を点す 走馬燈まで 汐が頬張り 瞬きは迫る 「来世の腕」