ウェヌスの暗号

韻を踏み過ぎてパーに成った。

芸術幼女言語の最深部。


或いは美型詩の実験場。


2013-09-01から1ヶ月間の記事一覧

危険因子の昼下がり 頭隠して涙隠さず 言論の自由は死にました きっと僕が殺しました 正義は貴方にありました 幼く残酷で偏狭な理性 此処はゲームじゃないのだと 小説の中で告白してる 危険因子は目を閉じる 病は思想の狂いから 全員死んだと信じます きっと…

あの娘の季節は冬が良い 囁く声は白さを宿し 触れ合う肌は燃えている 雪はあの娘を素直にさせて 裸を重ねて朝を待つ 彼の季節は夏が良い 陽射しが鋭く降り注ぎ 白い歯だけが信じてた その焦げ茶色の野生さに 誰もが彼には敵わない 貴方の季節は春が良い 命が…

僕の感性は数学的な紛い物だ 忘れてしまった美しい定理を 解き明かしていく感動を 脳みその果てに仕舞っている 正確な法則は失われて ただ残るのは演算式ラヴ 電気信号が心を高鳴らせるのだ 机上の空論が僕のヴィーナス 公理だけが僕の恋慕 a=bならa+c = b+c…

穢れた血が巡り合い 私は少し病気です 相応しくない自分を想い また可能性を辿ります 星の声が聴こえてますか 海は涙を堪えます そして私は気づくのです 悲しく優しい月の火傷 美しさが生んだ化け物は その月の痛みに照らされて 罪の果実を塗りたくり 装いを…

独善的に振る舞えど 雨の匂いは心地よく 自殺風だけ吹き荒れて 僕を忘れたあの娘(むすめ) 消費期限がギリギリの 声が胃の中で腐りゆき 僕に駆け抜ける正しい毒を 恐れる人はもう居ない 彼岸が過ぎたこの頃は 亡霊たちの囁きも 随分俗に染まっていると 独裁…

本当の言葉を手に取れど 僕の心は嘘を吐く 死にたくなるような蜃気楼 さよならだけは伝えたい 皺塗れのレシートに 記載されてる僕の価値 マジックペンでなぞったら 二度と消せぬと知っていた もしも世界がもう少し 低く狭く小さいならば 自意識だけが強烈に …

手をかざして 透き通る思惑 そのまま信仰に倣って 回れ右のち鳥になる 偉そうな人と 厳しそうな人 けれども僕を殺すのは 誰よりも優しそうな人 これが真実じゃない なんて僕には信じられない 忘れられない愛の肉袋は 既に蟻たちに喰い散らかされた 両手を差…

誰の何が悪かったのか 誰の何を間違えたのか そんな事に惑わされ 復讐誓った幼い僕が 今ではとても愛しくて 抱きしめたくて 受け入れたくて 背を押したくて 手を取りたくて 言葉に吐くのはアンモラル だけどそれは叶わずに 海馬の炎に焼べている それから九…

愛してしまった 翌日は雨 言葉にすると途端に陳腐だ 僕たちの可能性の話をする 嘘だと言ってよ 昨日(さくじつ)は夢 形にしまいと確かに選んだ 僕たちの不可逆な物語を知る 手紙を書きたい 叫びたい 体に触れたい 素直になりたい 其れが叶わぬ昨今は インタ…

強かな毒を酌み交わし 今日の晴れに想い馳せ 少し肌寒くなった今に ずっと夢を見ている錯覚に落ちて ポルノをポルノと認識した後 何者かにならなければならず 指先の痛みに必死に耐え 粗大ごみのような体を下ろし ふとアニメに涙を流した時 貴方の事が酷く心…

貴方の美しく伸びた髪に 月の光が宿った瞬間 僕が恋をしない理由が 砂糖のように溶けました それから何が変わったか 一体何が報われたか そういう細やかな現実感さえ 今は僕の勲章になっています ああ、愛おしい人よ 僕は貴方に命の答えを教わりました ああ…

地獄へ落ちた 憶えが悪い ただ悠然とした命の狭間に この身は焼け爛れて失われる 地獄へ落ちた 貴方を想う 日々の諍いの中で確かに愛を 嘯き結末から逃れていたのだ 地獄へ落ちた じっと手を見る 僕の罪とは恐らく一切の猶予もなく 僕自身の醜さに反映された…

僕は物語に救われる 不安な夜には熱い闘いを 悲しい朝には優しい恋を それでも寂しさだけは癒えず 僕は僕の物語を放棄する 僕は物語に救われる 不憫な晴れは誰かの決意を 錆びれた雨は誰かの自供を それでも寂しさだけは言えず 僕は僕の物語を俯瞰する 僕は…

僕が護った世界に 今日も季節は正直で いつかは僕の証明さえも 陽炎になって胸を痛ませるだけ それならば愛はどうだろうか 悲しみが沈む地平線さえ 怒りに煮え立つ成層圏さえ 不安が寄り添う時空間さえ 絶望に触れた精神界さえ 全てを許し祈り願う事が それ…

(以上余白) 僕はあの人を愛していたのです (沈黙) 被害者になってから世の中を良くしようなんて (深呼吸して) 絶対間違っていると思うのです (目を閉じる) 僕は産まれた時から確かに愛していましたよ (嗚咽を漏らす) 亡霊の体は頼りない僕の心を無…

感性も感情も感受性さえも 二人の間には不要だったのだ ただ言葉の上で在る確かさに 安心してしまいたいだけなのだ それから泣き笑いして手を振る君が 少しずつ少しずつ離れて、く それから顔を伏せて手を下す僕が 少しずつ少しずつ離れて、く きっと大人と…

少年aは推移して 素敵な円と出会いました あの日ナイフに誓ったことも そして果たした後の数式も どうやら間違いではなかったようです 円は完璧に円であったので その線上を滑るように回り続けます 少年aは他人の悲鳴を犠牲にして 或いは痛みを交感しながら …

細かく砕けた「ごめんね」が 端から端から唇を経て 泡の如くに溢れてしまう 「それから成層圏が吸い込んで 今夜も命を濡らしてしまうでしょう」 僕の非力な細胞たちが 記号の配列を怠ったばかりに 誰も愛さない言葉が残って 空が星を隠してしまう 空が月を隠…