ウェヌスの暗号

韻を踏み過ぎてパーに成った。

芸術幼女言語の最深部。


或いは美型詩の実験場。


2008-11-01から1ヶ月間の記事一覧

僕が壊されてしまった 誰彼の何気ない生き方や 一匙の心無い苛立ちに その幾重の目による監視に 絶望を望む子供たちに 激情を知らぬ大人たちに そうして壊された僕は 部屋の片隅で語るに落ち 言述の幽霊に怯えて くらくらするほどに一人 急に泣き出した胎児…

寂しさに負けた夜は 神経に気が取られてしまう 誰彼の願いは保護膜ばかりとらえ 僕の傷ばかりを知ることになった 命に及ぶ説明は知らない ただ、胸には高揚が灯らない しかしなお気丈さを振舞える貴方がいて 僕は真似が出来ないいびつな子供 いつからこんな…

私の奪われた感性は 塗装された道に横たわり 感受性は端から切り裂かれ 想うままになる事は許されない 詩を思い浮かべる事すら出来ない 私はいつかに汚される 安上がりのパッケージに身を包み 誰彼の使い捨てが悲しく想う 言葉に出来たら気ままで その形を知…

置き去りになった 私の恋は 弾ける銃声 罵声響く朝 それでも縛り付けた 恋心は 夜の数増やし 孤独がただ養う けれども逃げはしない 恋心は 寒さの中捜し 雨に離れ離れ 邪魔者などいなかった 恋心は 頬に触れて泣いて 耳求め泣いて 吐息の熱さだけ唇溶かす 恋…

難産

目が覚めて泣きました 娘を酷く打つ母親 空気中に含まれる窒素が抱えた孤独 手足の足りない恋人達 私の瞳から後から後から零れ落ちて ついには惨めです 私の体に潜んでいた優しさは人を傷つけ始めて 細分化された誰彼の情緒に心乱されて 膨らんだ自罰に体が…

彼女は熱っぽい唇で囁いた 彼は多くの詩を持って呟いた 彼女は誰もいないと囁いた 彼は君を見つけたと呟いた 彼女は蕩けた声で囁いた 彼は讃えた心を呟いた 彼女は命は終わると囁いた 彼は愛は語れると呟いた 彼女は吐息を絡ませ囁いた 彼は優しく撫でて呟い…

空中を旋回して 彼の想いが炸裂した 其れは弧を描く形だったが 水面には届かずに大地に降り注ぎ 多くの人は強く打ち、疎んだ それからは彼が落ちるたびに 人々は時に怒り 殆どは気付かずに忘れ 水面は揺れる事無く 彼はそれでも空にいた 炸裂した想いは 痛み…

空気が白く 吐息は熱い 出来事は思うまま 私を抱える この気持ちに気付かない アスファルト 硬く凍る あくる日の捨て台詞 私は抱える 寒さで全て誤魔化す 湿る声耳元 私、強く、なって 心に置いたあれこれ 私は一人 祈る言葉叶える 繋いで手 呟いて静か 想い…

昔はただただ偉大でした 月は多くあり、星は近く光り 空に朝も夜も区別なんてなかった 人は恋を言葉にする事無く愛し合い ただ、そこに在る囁きに耳を傾け そして乱れた息は絶える事がなかった そこにいた僕は逞しさに欠けてはいたけれど 燃える炎に瞳は揺れ…

詩によって僕は生気を養い 心の塊を静かに溶かしている その暖かな珈琲を飲み干して 注意深く煙草の火をつける さあ、煙は行き届いた 孤独や神経など燃やしてしまおう 唐突に僕はシルエットに変わり 電子ピアノが悲しいと呟く 散りばめられた引用をご覧 皆そ…

青い黄昏に僕は心奪われて 大切なあの人のことも忘れてしまう その黄昏は静かに暗く 僕の気持ちなど知らない風だ 闇に紛れる景色、背景その中に 僕が蕩ける蛍光灯の反射 その背景は全てのもので 誰だとしても皆孤独だと言う もう朝など来ないかのように僕を…

感傷の波に襲われるのは 貴方も私もいつもの事ね 大切に育てたはずなのに 違う違うと壊してしまうのね 一人ぼっちに慣れないから こんなにも辛くなるのに 其れを抗う事への悪意を 勝手に作り上げてしまうなんて 生命が持ち合わせた誠実さが 波のように弾けて…

日々綴る証明ができない 僕に炸裂する胸の痛みは 時間の意味づけが足りない 僕を腐らせていく休日 命の存在事実を知らない 僕が五感を失っている 記憶のしがらみに勝てない 僕の状態が惨めさを内向に宿し 希望の道筋はもう見えない 僕と貴方の話を作りこむ …

こんなにも傍に 一人微笑んでいた 其れは嘘でした 貴方の気持ちを惹きたくて 常套句、口が知らない 励むべきと詩編あやかって ミステリ小説 解答はまだ 其れは嘘を食べ 僕に正しさもたらして 貴方の体は知らない 僕の熱い恋は真実だったの? 僕が手にする手…

彼女の事を考えます 彼女は自罰を愛する人でした 囁かれる言葉よりも美しく 目を伏せる瞳よりも気丈な 彼女は自罰に憑りつかれていました 自己との諍いのあと静かに 自らの心を深呼吸させ 余りある感情を知らぬままに 遠き誰彼に何処までも優しく 彼女のこと…

星から落ちて裂けて泣きべそな僕たちは 暗い空の端っこ。心配事が多すぎて 意地悪が僕らを強く殴るから 期待外れの言葉しか書けないよ かさんだ愛情表現に感謝し 悔しい日々をそ知らぬ顔 片手で見つめる横顔に そっと密かに好きですを 静かな一人 静かに二人…