ウェヌスの暗号

韻を踏み過ぎてパーに成った。

芸術幼女言語の最深部。


或いは美型詩の実験場。


2015-02-01から1ヶ月間の記事一覧

初めし最中に 流星が降り注ぐ 世界の明白な 美質を突止める 火種は弾けて 僕の胸を燃やす 君が優しくて 悲愴さえ感じる 未来はいつでも 苦痛を寄越す 過去はいずれも 恥を掻かせる だから今とする 瞬間の合間に 存外一途過ぎる 恋を知るのだ 「恋の星」

全ては幻として 悲痛の汗を掻く 指紋のついた心で 物を語ろうとする 地獄を観たとして 再現は酷く遠い 僕らのすべき事は 闇に身を震わす事 恋に落ちたとして 幸いは指を躱す 経験無き強行に 赤色絵具は尽きる 罪悪は無いとして 不安を懲役する 尖る爪を削っ…

横たわる貴方が 失った右足を 捜す旅に出る 心配はいらない 見つけてみせるよ 貴方を組み立て また遊ぼうよ 指先が震えて 汗が止まらず 真夏の始まり 蝉が発情してる 氷菓は要らない 貴方はもげて 話してくれない 時間も足りない 線路を歩くと 大人のままで …

原住民は神を知る 毎朝祈り狩りに出る 自然の愛を屠ったら その代償に舞い踊る 素直で強靭な心にて 尊く満ちた集落に 鉄の獣が現れたのは 彼らの神が死んだ時 舗装の僕は神を視ず 毎晩自分に嘔吐する 街角の愛を頼れずに その代償に腕を切る 脆くて面倒な心…

光が摩擦して 一瞬で焼ける街 真っ黒な骸骨が 風と共に踊る 沈黙だけを愛せ 紫の雲が覆う 干涸らびた砂に 足跡は残せない 海は粘度を帯び 湯気は喉を刺す 変質した鳥が 自傷を繰り返す 影が残る煉瓦に 指先を這わせる 形を認めたなら 唯一の愛となる 「光点…

戦場は赤過ぎる 響く大人の産声 悪魔の法螺話 雨と喧嘩した風 死体遺棄の役目 僕は正しくない 永遠が奪うもの 蛆虫の栄養素 防衛戦は肯定 煙草一本の言葉 捨てられた右腕 人をやめた人々 恋人の白黒写真 数学者は死んだ 殺戮のち安堵 忘れ果てた動機 「戦死…

言葉は僕より上にいる 降り注ぐ確かな神性の中 嘘を愛おしく想えたら 不幸の銃弾も抱きしめる この詩で飾られた祈りは 意図より遥かに頼もしく この詩で望まれた期待を やり直すたびに愛が要る 何も無い空で泣く言葉に 指を伸ばせば翼も広がる 呪いは約束へ…

すべてがとおく すべてがはやく ぼくらはよわく あなたがのこる いたみがつらく なやみがおおく いしきはもろく つよさをくじく きぼうにすがる いのりにすがる こういにすがる おびえてすがる あしたはなんじ つどうはいずこ ぼくらをゆるす あなたはゆるす…

想いを奪う哀しみは あの幸いの愛児です 僕らが立ち竦む時には 慕情の乳を欲します 一片の情も知らず 人は苦しむでしょうか ひと匙の意味も無く 憂鬱の風は吹きますか 哀しみに心は透けて 都合の良い愛を感じます 幾らかの甘い品行と 致死量の夢を味わいます…

遠くで音がする 本当の事は忘れた 空は高く聳えて 僕は居場所を捜す 不確かな約束は 案外大切にされる 去り際に泣いて 言葉にせずに抗う 罪には事足りる 心は審判を望んだ 罰は甘き洋菓子 焼きたての自傷癖 代役に愛を乞い 僕は僕を奪われる 自責の逃避の為 …

絵の具を飲み干した インコがかく語る 色の数学的見地に 異議を呈したいと 多彩な喉を鳴らし 哀しい唄を唄う いかに哀しいかは 掠れた旋律で知れ 色相も重なれば 黒に染まると言われ 三色歯磨き粉を 自らの師と仰いだ 何れ羽をもがれて 籠の中で骨になる 今…

隷属を課せられ 土の下で眠る 全体像の見えぬ 奉仕の強要に 僕の脳みそには 欠陥があると 彼らが決めたなら 春は悪寒を呼ぶ 魂を侮蔑する 彼らでは知れない 僕の胸の信号の 最適解への合図 僕は人間である 君と同じである 悲しむのである 憎しむのである 「…

無垢なる野性に 貫くことを強いて 幼き欲求のまま 魂は和姦する 少年の好奇心に 僕は身を震わす 自分の内の内まで 丁寧な探索を止めず 雄の本性には 抗えぬ純潔に 僕は不正の手段で 解消だけを与える 唇を合わせると 戸惑いが糸を引く 彼の滑らかな美は 僕の…

君の好きな女の子は 君に我が儘言いますか 甘えて見つめて寄り掛り 君の言葉を待ちますか 君の好きな女の子は 君を欲しがる猫のよう 傷つけ噛み付き喉鳴らし 君は困惑しませんか それらの全てが愛おしく きっと全てが大切な 君の笑顔を見やるたび 僕の恋慕は…

首筋を撫でる 君は優しげに 汗を掻いた胸で 僕を包み込んだ 僕たちは種子の 混じらぬ朝方に 指が深く沈む 愛が深く抉る 悪戯な顔をして 君は夢を見てる 僕は頼りも無く 涙を敷布で拭く これ以上は最早 不随なる猟奇 君は僕を齧る 僕は君に吠える 「僕の友達」

苦いアスピリン 甘いジプレキサ 僕は悪くない 僕は悪くない 痛い正気な部位 痒い縫った手首 僕は悪くない 僕は悪くない 辛い眼醒めの朝 怖い自分の外側 僕は悪くない 僕は悪くない 悪いのは貴方だ 悪いのは貴方だ 僕は悪くない 僕は悪くない 「約束の病室」

黒猫の首を掲げて 英雄を開始する 骨から肉を剥がし しっかりと血を抜く 臓物、毛皮、肉塊 林檎、人参、トマト 全てミキサーにかけ ペースト状で完成 猫の味が喉を撫でて 後味は爽やかな酸味 口に残る毛が引き立て 肝臓の旨みが広がる 猫ジュースを味わい 骨…

手付かずの哲学書 埃を被った写生帳 数字の並んだ教科書 僕は僕を諦めない 悪臭のする指先 理解の遅い脳みそ 役に立たない生傷 僕は僕を信じない 侮蔑に踏まれた靴 思い出が盗んだ傘 懲役を課すウイルス 僕は僕を許さない 血を吐いたペン先 垢だらけの鍵盤 …

何もかもが失われて 悲愴で躰が凍えていても 残骸となった感性で 不幸の手紙に詩を寄せる 貴方に届く、その距離が 僕の優しさの一切だ 不幸が不幸を呼ぶのなら 僕は貴方の名を呼ぼう 便箋は永遠に片想いをして 読まれる事なく火に焼べる 燃えるは不幸の名を…

ウツによく効く嘘を 砕いて鼻から吸った時 電信柱は行列を成して 愛する自由に歓喜した ある柱は子犬を感電させ ある柱は少女を轢き摺った その行進は夜空を渡り 賑やかな唄が降り注いだ 電信柱の後に付き添い 遠くの星まで着いたなら 地球が急に恋しくなっ…

全て夢だからね 心配はないのよ お薬を飲もうね 貴方は偉い子よ とても辛いのね よく分かるから ほら、深呼吸して 泣いていいのよ もう眠りましょう 今夜も冷えるから 添い寝してあげる 私の大切な貴方 もし私が消えても きっと頑張れるわ 苦しい時だけは そ…

君の薄い筋肉に 血は巡り走り 躍動する瞳は 少年の色を映す 僕は後ろを追って 健常さに憧れる 君の汗を捕まえて 唇にそっとなぞる 確かで気丈な肉に 僕は禁忌を知る 君の味を知れば もう還れはしない 実らない宿り木を 選んだ僕らには 夏に忘れた熱病が 免罪…

僕の心の腫瘍の芽には 彼の泪がよく効きます 爽やかな歯並びを食縛り 溢れるは理性の劇薬です 裸で夢中にじゃれあえば 思わず真面目な顔になり 彼の肌にそっと触れても 体温は寂しく遠のきます 僕の細胞のその全てが 恋慕の嵐を否定します 彼は少し気まずげ…

あの人は傲慢だ 自らの神を信じて 人々に触れ回る 人々に愛される 一切の罪の業火は 僕が狡猾に支えど あの人は褒めない あの人は責めない あの人は卑怯だ 僕を汚しておいて 人々に許される 人々を贄にする あの人を本当に 愛したのは僕だ あの人は死ぬのだ …

空想、空疎、空虚 もう君には逢えないね 空想、空疎、空虚 僕は其れさえ愛と知る 空想、空疎、空虚 明日が明日を押付ける 空想、空疎、空虚 僕は無力な涙で過ごす 空想、空疎、空虚 言葉は雑踏に黙殺され 空想、空疎、空虚 僕は無用な詩人となる 空想、空疎…

達磨少女ノ闊歩ナド 殆ド蟲ノ行イダカラ 僕ハ彼女ノカ弱サニ 征服サレル罪ヲ為ス 傷痕、縫合、断面図 舌ヲ這ワシテ昂ブルヲ 何テ、可愛イオ人形 ドレスデ大人ヲ装ッテ 少女ハ気丈ナ天使デス 僕ハ世話焼ク奴隷デス ソノ造形ニ無駄ハ無ク 枯レヌ涙デ讃エヨウ …

サバンナの夕日の 哲学を知らずとも 少年漫画を捲れば 時に真理を垣間見る 酒を呑んだ女の 妖艶を知らずとも 成人漫画を捲れば 時に呼吸も忘れるぞ 初心過ぎる青春の 高鳴りを知らずとも 少女漫画を捲れば 時に想いが暴れだす 難解なる芸術の 美しさを知らず…

カタツムリを 踏み砕く 子供の遊びは 楽しかろ 臓物バラ撒き 燐寸で燃やし 角出せ槍出せ 生身を出せと 無実の他人を 切り刻む 僕らの遊びも 楽しかろ 血肉を食めば blogに載せて 罪召せ愛課せ 正気を成せと 「蝸牛殺人事件」