ウェヌスの暗号

韻を踏み過ぎてパーに成った。

芸術幼女言語の最深部。


或いは美型詩の実験場。


2013-05-01から1ヶ月間の記事一覧

語呂合わせで少女を殺し 語感の死姦はラヴ、ラヴ、ラヴ 目玉を取り出すくらいに見詰めなきゃ 世の中の姿なんて見えるはずないよ 繊細すぎる優しい坊やは ナイフを手にしてラヴ、ラヴ、ラヴ 死ぬための資格を争奪しなくちゃ この夜さえも満足に生きていけない…

交通事故のような恋でした だから貴方が轢き殺されて その命の在り処が失われて この恋は完璧になったのです 貴方はとても綺麗になった 僕の耳障りの好い言葉を囁き いつまでも僕の傍にいるのだ 何一つ間違いも問題もない恋心 想えば出逢った頃の貴方は 僕と…

おい、そこのお前の事だよ 罪の意識さえ快楽に結び付けて 人を騙す事の喜びで生きる程 お前の人生はそんなにつまらないのか 甘い言葉を散々に語り尽くし 恋人の体裁を半ば無理やり結び それを男の勲章としか考えずにいる お前の感性はそんなに無責任なのか …

超能力の成果にて あの娘の恋を知りました テレパスされた映像は 慣れない紅を引く貴方 心が自然発火を起こし 赤く灯った秘めたるこの想い 酸素の燃焼で呼吸も出来ず 愛おしい幻想に目を閉じる 未来の予知と銘打った 少し苦しい恋の優等生 それでもいつかは…

真っ黒な箱庭の中では 大人と呼んだ過ちが ヘッドフォンの嬌声によって もう戻れない殺戮を起こす 裸の女性は微笑み宿す 僕に英知を与えた天使 それだけならば良かったけれど 与えられたら奪われるだけ 深夜に悪の果実は落ちる 齧った僕の瞳は不純に 身にそ…

残酷な貴方は言う 理屈じゃないわと言う 僕の心は拠り所を失い 暗がりな水溜りに沈んでいく 昔の貴方は言ったよ 嫌いじゃないわと言ったよ 僕の心は翼を尖らせ 永遠の夜景まで飛び立てたよ 貴方の水面に石を投げつけ 揺らすだけの男に奪われるなんて 僕など…

夕暮れめいた保健室 その清潔なベッドにて 麻酔を投入される貴方は ウットリした目で泣いていた これから何があったとしても 貴方は貴方を失わない 掻き混ぜられる世界でも 貴方の位置はそこで眠る たまには構ってくださいね 涙を混ぜてできた消毒液 その透…

気持ちの悪い共感が 野放しになったこの社会 それを愛とのたまうならば 僕の孤独も意味を持てるね 蟻が運ぶは蝉の死骸 夏がもうすぐ終わるのか 傷つけ合わずにはいられない 一時間目がまた始まるの 布団は箱庭、僕の良心 ドアの取っ手は頑丈だった アンコー…

僕は汚いドブネズミです 薄暗い所で悲しみを齧り 咀嚼して出来た寂しさに 諦めかけた愛を見ます 人並みになど叶わぬ想い 月明かりの下も許されません 人が捨ててく飽和した汚物を ただそれさえも憧れて マンホールは落とし穴 死に至らせる悲哀を越えて つま…

空がこんなに青いから 影は色濃く僕の胸に落ちる 夜になれば好いのにね 闇夜は月夜に嫉妬する ためらい傷の貴方なら 僕の気持ちもわかるかな この隠したい何もかもが 一つでもあれば幸いです 空気と青空の間には 日々の後悔が取り残される だから人は空を見…

人を殺してしまった夜は 貴方に逢いたくなるのです 逢瀬の時間が減る程に 人を殺して気を晴らすのです ナイフを刺したら柔らかくて ブチンと筋肉は弾けます 流れ落ちた血流を掬い 目の下の隈を隠すために使うのです 僕には所謂正常な 愛の在処を知り得ません…

宝石になった愛しい貴方を 薄暗い路地裏で拾ってる 月明かりに照らされて輝くのが なんだか悲しくて辛いなあ 僕の胃の中で蠢く愛を 全て吐いたら楽なのに 僕の勇気は結実せずに 誤魔化してできた黒い石 十字架に吊るされた貴方に 祈りを捧げる苦しさを 飲み…

生傷だらけの少女に 僕の心臓は銀の杭を打たれる 彼女の挑発的な瞳には 索漠の涙が流れ落ちる 機械仕掛けの両手では 愛の肋骨を折り畳んでしまうだけ 天然素材の頭では やがて人であることも忘れるだろう ベランダの柵を乗り越えた 小石は誰かの頭を吹き飛ば…

恋する排気ガスが 有毒なハートを吐き捨てる それを吸った恋人たちは 片想いの呪いにかかる 街中を自殺風が吹く 恋心すら劇薬ならば 或いは僕が恋するのならば 死ねる程に服用するのだろう 野良猫の死体を踏み越えて この便利な街は塗り固められる 空気中のO…

僕の心の鍵穴は 頭蓋の傍に空いていて そこにスプーンを差し込んで 優しく静かにかき混ぜて欲しい 溶けるが如くに崩れる自意識に 僕は金属の魂が欲しくなる 鍵穴から零れる血液は ソーダ水程度には透明だった 次第に綻ぶ僕の心では 嘘の貝殻が散らばってる …