ウェヌスの暗号

韻を踏み過ぎてパーに成った。

芸術幼女言語の最深部。


或いは美型詩の実験場。


2008-01-01から1年間の記事一覧

いつも、卑怯な、僕は すぐに孤独な線路上を旋回して 遠い、夜の、溜息に 僕の心はバラバラになってしまう それから、貴方は、貴方が どうしても悲しいと横になる いつも、非力な、僕は すぐに独りぼっちを旋回して 赤い、黒い、赤ん坊は 僕の心を知らないと…

ごめんなさい不実です 僕の死にたいはちっぽけで 惨めでくすんでちっぽけで なのに僕は負けました ごめんなさい不実です 僕は恋など知らないくせに 僕は命を知らないくせに なのに僕は負けました ごめんなさい不実です 僕の傍さえ独りです 僕の外は暗い海で…

[ちょっとだけ改訂]

夜の街路地飛び出して一人で 寂しくなって 戸惑う満月にさよなら交わし 寂しくなって 煙草の煙が忘れられない弧を描いて 寂しくなって お気に入りの音楽が遠くに聞こえて 寂しくなって 本当は僕以外が死んでしまって 夜の街路地飛び出して一人 寂しくなって …

僕には先がなく 夢がなく思惑がなく ただ、毎日が分からなくなった だから飛び込んだ踏切には 僕の体は見つからない 僕には愛がなく 意味がなく言葉さえなく ただ、世界が生き辛くなった だから締めぬいたロープでは 僕の呼吸は乱れない 僕には心なく 熱意な…

詩集からはずした。

殺意未明 滞りなく愛 歓声の数数え 著しく妄想 殺意未明 きりがなく愛 命の差別化始め 何と無く妄想 殺害に於いてわたくしは 余り考え込みはしない ゼリーになった返り血を トースト乗せて召し上がる 殺害記述 惨めに憎い君 殺してやろうか 悪くもまた妄想 …

想いが炸裂した 一瞬の事だった 夜が更けて一人ぼっち あんまりにも寒い夜だったから 神様に文句の一つでも言おうと想って 車に跳ねられて死んでしまったばかりに 色々な人が僕の上でテレビジョンの話ばかりして だけどただ一人、僕に手向ける花を持つ少女は…

苦痛の意味は 理由は価値は 其れによって僕はどう変わるのですか 夢にまで見た才気が与えられるのかしら 諦めの一つにでもなるのか 返事は訪れない 一人になった夕暮れに 貴方のことを思い出して 唱えたら最後 もう会えなくなった 「繰り返しする」

絶望と呼ばれるそれら いつまでも戯れて僕ら 一人ぼっちにしないでください 不安が気持ち見抜いて 遠く遠く 育ちあがった絶望に 僕は悲しく恋をした 忘れる事すらできません 体が分解して痛み 黙り込んで 麗しき絶望の君は 軽やかにキスをした 眩暈がするほ…

うまくいかない。

独り孤独培って 幻想に演説 いつだって特別な二人目がいる 水滴に染み込み言葉を失う 空欄で満ちた生活の中で ただ、語ったという事実だけ見つかる 自我は離れ離れ あくる朝死んで 幽霊に演説 「壁と僕」

僕が壊されてしまった 誰彼の何気ない生き方や 一匙の心無い苛立ちに その幾重の目による監視に 絶望を望む子供たちに 激情を知らぬ大人たちに そうして壊された僕は 部屋の片隅で語るに落ち 言述の幽霊に怯えて くらくらするほどに一人 急に泣き出した胎児…

寂しさに負けた夜は 神経に気が取られてしまう 誰彼の願いは保護膜ばかりとらえ 僕の傷ばかりを知ることになった 命に及ぶ説明は知らない ただ、胸には高揚が灯らない しかしなお気丈さを振舞える貴方がいて 僕は真似が出来ないいびつな子供 いつからこんな…

私の奪われた感性は 塗装された道に横たわり 感受性は端から切り裂かれ 想うままになる事は許されない 詩を思い浮かべる事すら出来ない 私はいつかに汚される 安上がりのパッケージに身を包み 誰彼の使い捨てが悲しく想う 言葉に出来たら気ままで その形を知…

置き去りになった 私の恋は 弾ける銃声 罵声響く朝 それでも縛り付けた 恋心は 夜の数増やし 孤独がただ養う けれども逃げはしない 恋心は 寒さの中捜し 雨に離れ離れ 邪魔者などいなかった 恋心は 頬に触れて泣いて 耳求め泣いて 吐息の熱さだけ唇溶かす 恋…

難産

目が覚めて泣きました 娘を酷く打つ母親 空気中に含まれる窒素が抱えた孤独 手足の足りない恋人達 私の瞳から後から後から零れ落ちて ついには惨めです 私の体に潜んでいた優しさは人を傷つけ始めて 細分化された誰彼の情緒に心乱されて 膨らんだ自罰に体が…

彼女は熱っぽい唇で囁いた 彼は多くの詩を持って呟いた 彼女は誰もいないと囁いた 彼は君を見つけたと呟いた 彼女は蕩けた声で囁いた 彼は讃えた心を呟いた 彼女は命は終わると囁いた 彼は愛は語れると呟いた 彼女は吐息を絡ませ囁いた 彼は優しく撫でて呟い…

空中を旋回して 彼の想いが炸裂した 其れは弧を描く形だったが 水面には届かずに大地に降り注ぎ 多くの人は強く打ち、疎んだ それからは彼が落ちるたびに 人々は時に怒り 殆どは気付かずに忘れ 水面は揺れる事無く 彼はそれでも空にいた 炸裂した想いは 痛み…

空気が白く 吐息は熱い 出来事は思うまま 私を抱える この気持ちに気付かない アスファルト 硬く凍る あくる日の捨て台詞 私は抱える 寒さで全て誤魔化す 湿る声耳元 私、強く、なって 心に置いたあれこれ 私は一人 祈る言葉叶える 繋いで手 呟いて静か 想い…

昔はただただ偉大でした 月は多くあり、星は近く光り 空に朝も夜も区別なんてなかった 人は恋を言葉にする事無く愛し合い ただ、そこに在る囁きに耳を傾け そして乱れた息は絶える事がなかった そこにいた僕は逞しさに欠けてはいたけれど 燃える炎に瞳は揺れ…

詩によって僕は生気を養い 心の塊を静かに溶かしている その暖かな珈琲を飲み干して 注意深く煙草の火をつける さあ、煙は行き届いた 孤独や神経など燃やしてしまおう 唐突に僕はシルエットに変わり 電子ピアノが悲しいと呟く 散りばめられた引用をご覧 皆そ…

青い黄昏に僕は心奪われて 大切なあの人のことも忘れてしまう その黄昏は静かに暗く 僕の気持ちなど知らない風だ 闇に紛れる景色、背景その中に 僕が蕩ける蛍光灯の反射 その背景は全てのもので 誰だとしても皆孤独だと言う もう朝など来ないかのように僕を…

感傷の波に襲われるのは 貴方も私もいつもの事ね 大切に育てたはずなのに 違う違うと壊してしまうのね 一人ぼっちに慣れないから こんなにも辛くなるのに 其れを抗う事への悪意を 勝手に作り上げてしまうなんて 生命が持ち合わせた誠実さが 波のように弾けて…

日々綴る証明ができない 僕に炸裂する胸の痛みは 時間の意味づけが足りない 僕を腐らせていく休日 命の存在事実を知らない 僕が五感を失っている 記憶のしがらみに勝てない 僕の状態が惨めさを内向に宿し 希望の道筋はもう見えない 僕と貴方の話を作りこむ …

こんなにも傍に 一人微笑んでいた 其れは嘘でした 貴方の気持ちを惹きたくて 常套句、口が知らない 励むべきと詩編あやかって ミステリ小説 解答はまだ 其れは嘘を食べ 僕に正しさもたらして 貴方の体は知らない 僕の熱い恋は真実だったの? 僕が手にする手…

彼女の事を考えます 彼女は自罰を愛する人でした 囁かれる言葉よりも美しく 目を伏せる瞳よりも気丈な 彼女は自罰に憑りつかれていました 自己との諍いのあと静かに 自らの心を深呼吸させ 余りある感情を知らぬままに 遠き誰彼に何処までも優しく 彼女のこと…

星から落ちて裂けて泣きべそな僕たちは 暗い空の端っこ。心配事が多すぎて 意地悪が僕らを強く殴るから 期待外れの言葉しか書けないよ かさんだ愛情表現に感謝し 悔しい日々をそ知らぬ顔 片手で見つめる横顔に そっと密かに好きですを 静かな一人 静かに二人…

ああ、ああ (悲しみに身が引き裂かれそう) (最近は酷く疲れて、疲れてしまう) 少し休んでしまいたいのです (僕が反転してくらくらする) 貴方を知らずに貴方が好きです (だけど僕など好かれないだろう) (僕など決して報われないだろう) 心を喪って…

暗い道を歩いて 幽霊まで結晶 呪い殺しマドンナ 赤信号渡る 夜に僕と貴方で 意味失い踊って 電脳の中では 三拍子なら足りない 暗い道を歩いて 幽霊までおやすみ あたり光消えたら 星に溶けて消えよう 夜に僕と貴方で 意味を知らず泣き虫 嘘で泣いた思い出 や…

強さが乖離した女性像に 惑わされている彼をご覧 あんなにも高くなった木々たちに 自分の姿を見ているよ 彼の頭をおかしくさせた 理由の意味を私は知りたい 分裂した毎日に忙しい 負けず嫌いな彼女をご覧 あんなにも高かった宝石まで 噛り付いては泣いている…

曖昧色の空で笑っちゃう僕だけど 誰かが其れを褒めてくれるたびに 僕は求めていた想いや意味を忘れ 酷く杜撰な毎日を甘んじてしまう 甘い囁きとか宇宙とか生活とかは 僕の事などそ知らぬ顔で消費され 残るのは煙草と歯の痛みと酷い咳 貴方は気紛れで僕の上を…

私の前髪が揺れる時は 貴方に助けてもらいたい 私の肺に水がたまって 赤い雫が曖昧に広がるその前に 私の胸が汗ばんだ時は 貴方に抱き締めてもらいたい 私の腰の位置が決まらなくて 誰かの思惑に突き抜かれるその前に 私の貴方が息が出来ない時は 貴方の私が…