2008-12-13 ■ 僕には先がなく 夢がなく思惑がなく ただ、毎日が分からなくなった だから飛び込んだ踏切には 僕の体は見つからない 僕には愛がなく 意味がなく言葉さえなく ただ、世界が生き辛くなった だから締めぬいたロープでは 僕の呼吸は乱れない 僕には心なく 熱意なく余裕などなく ただ、慕情を捨ててしまった だから切り刻む手首までには 僕の血潮は胸を打つ 僕には憂いなく だけど貴方もいなくて ただ、死人の年を数えていた だから飛び降りた屋上には 僕の詩篇を置き去りに 「一人がさようなら」