ウェヌスの暗号

韻を踏み過ぎてパーに成った。

芸術幼女言語の最深部。


或いは美型詩の実験場。


2013-03-01から1ヶ月間の記事一覧

貴方を幸せと呼ぶ 心地よい瞬間 シャーベット色の午後 死にたくなる全能感 コンビニみたいな僕 陽だまりを避けて歩く 貴方が笑って手を広げる 駆け出せずに俯く 煙草一本吸うだけの時間 警告灯が街を走る 夜の存在を認知する これが多分きっと初めて 白昼夢…

アジアの原住民は神を食べ その聖性で雨を降らす その恵みによって腐乱した貴方が 生贄として台座に飾られる 錆びた槍で僕の恋心は一突きされた その時既に僕は死んでるも同然で 彼らの滑稽で残酷な踊りを横目に 貴方の枯れた髪を食み続けている 彼らは言葉…

サッと茹でた若いセロリに 焼いた鶏肉を巻き付ければ 人間の器の出来上がり 感受性なき寂しい入れ物 それを齧った貴方の白い歯 瑞々しいその潔さを眺め 僕はいくつも人間を作り そして殺した神様の思想に気づく テーブル一杯の思考力も お皿に盛りつけた魂も…

飴玉を舐める人 飴玉を齧る人 飴玉を噛み砕く人 飴玉を吐き捨てる人 飴玉を刻む人 飴玉を隠す人 飴玉を移ろう人 飴玉を味わう人 飴玉を握りしめる人 飴玉を転がす人 飴玉を無視する人 飴玉を欲しがる人 飴玉は貴方だ 飴玉は原子爆弾だ 飴玉は世界だ 飴玉は愛…

遠くへ行きたい 此処でなければ惨めな僕だって 新しい帽子を斜めに被り ようやく人間と言うものになれるでしょう 遠くへ行きたい この愛では僕は救われないから 大人しいネクタイを首に結び 本当の愛と呼ぶものの為に彷徨い続けるのさ 遠くへ行きたい 夢との…

こんなにも可哀想な僕を 悲しませる世の中のあれこれの 全てを殺すと叫んでみても 僕は両手に裏切られてしまう 薄い涙を溶かした薬を飲んで 昏睡した僕の手を握る確かさ それを求めて酷い事をした 僕の腕は感涙する凶器になって 教会のオルガンのようなノイ…

いかれちまった寂しさに 僕は喉を鳴らしている ソーダ水みたいな現実を 人は綺麗と囁きあってる 感電する程の脳内信号の為 貴方の頭蓋に手を突っ込む 死にたくなる程の幸せに 僕は口を閉じる事が出来ない 可哀想な僕が存在する限り 誰も素直に手招きできない…

貴方の体のラインを追って 地獄の底へ行こうかな それとも鏡を残らず壊し ここが天国と言い張ろうかな 優しい唄が聴こえるのは 僕が甘えすぎてしまったせいね 冷たい言葉と別れを告げた その臆病さが僕を追い立てる 貴方の湿った唇に触れて 全ての嘘を忘れて…

悦楽殺人の人が 自らを詩人と呼ぶ その美意識は やはり間違いだと思う 「あれは幻聴 これは冗談 それは虚言 どれも偽物」 冷たい壁に寄り添い 血液が失われていくのを知る 全てが流れて霧になったら 僕はようやく概念へと変わる 「あれは愛情 これは情緒 そ…

あの娘の裸を想像したら 涙が流れて止まらないよ それから心に穴が開いたら その空白に夢見て眠るの ゾンビたちが口々に生を語る 僕は気後れして愛想笑いをする 失ったもの程確かなものはないと 貴方はキッと目元を上げるだろうか 命の事を考えるのはしんど…

何よりも痛々しい罰を受け それでも声をあげなければ その人の聖性は証明されるなど まるで人の思惑みたいで嫌な奴 貴方のあれが大切と 執拗に唱える宗教家 だけども主は鉛筆転がし マークシートを全部塗りつぶす 拷問の末に吐いた言葉に その人の本質を見る…

貴方は聖者だ 僕とは違う ノストラダムスの 予言は当たる 地球は爆弾 悲しき水風船 貴方は宇宙で 背伸びをしてる 僕は手を振り 星は枯れてく それを摘んだら メビウスの輪を作る 地球の最期に 全てを捨てる 駆け落ちみたいと 貴方は笑った 「寝ぼけ眼の絶滅」

死と言うものは 存外素っ気ないものだと 死んでから知ったよ 血液の日の朝のベッドで 最初は疑いから始まる その魂の不在を知ったら 切なさなどは追いつかず ただ高い場所を見てる やり残したうわ言が 狂ったレコードになった後 林檎の実は腐ってしまうが 誰…

僕の運命の恋人に 月の裏側でギロチンが落ちた その瞼は三回瞬き 一息吸って静かになった 月があんなにピンクなのは 彼女の脳味噌の色だから 溶けて残った女らしい体 舌を這わすは毛のない兎たち それでも僕は愛してて その感情は空気を焦がす 夜が紺色深く…

天使を纏う貴方の姿に 僕は涙を流したよ 悔やんだ想いを灯すのは 冷たくなった綿の愛 不潔な僕の愛情に 貴方はそれでも愛おしく 応えて守って運命づけて 風に揺れては笑っていたね 貴方の我が儘は驚くほどに 僕の心に絡まり温めた 神様の禁じた言葉さえ 僕ら…

主に反逆を誓って 夢のなきこの世を問えよ 兵隊さんが少女の首を 笑顔で掴みカメラに映る 原風景とされる赤の赤に 僕はいつからか醒めてしまったのさ 大切にしたものは全て 失う悲しみの為だけにある 全ての嵐が去った後で 首のない少女の体を拾ったよ 両腕…