ウェヌスの暗号

韻を踏み過ぎてパーに成った。

芸術幼女言語の最深部。


或いは美型詩の実験場。


2013-08-01から1ヶ月間の記事一覧

貴方が此処にいないから 僕は満月を心配する 貴方の血液が無尽に流れ 欠けた想いを持たないように 吠える残響、愛玩犬は まだ何も伝えてない まだ何も伝えてない 夢見る貴方は月を畏れず 新月の夜には裸で踊る 臓器から伸びた蒲公英の花を 自分の心と信じて…

死に場所を選び 死に方を選び 死に時を選び けれども僕の生きる理由は 一度たりとも選べなかった 神様は呪いをかけて 僕を征服したつもりだけど 選択の余地のない生存に 心はイリジウムになり 負けたとか終わりだとか 喚いている人を羨ましく思う これから太…

神様はまるで花占いのように 人を殺していくのです それなら僕は願わくば 好きの部分でありたいと思う 来るの部分でありたいと思う 影を落とした自己像の 黒い涙を散らすのは 確かでとても前向きな 言葉なのだと信じているから 神様の恋のご相手に 赤面して…

愛の為に人を殺して 愛の為に×を重ねて 愛の為に死にたくなって 愛の為に盲目になる 僕の愛は成立している 僕の愛は存在している 僕の愛は万有している 僕の愛は増殖している 愛が転んで頭を砕かれ 全ての記憶が傷つき始める それでも愛は愛たる故に 貴方の…

広島駅発地獄行きの 夜行バスに飛び乗って 夜景は僕らが独り占め 宇宙に飛び立つその温度 ピストル自殺の独裁者 堕胎で死んでく子供たち 僕は多分に騒いでいたから 弔いの言葉が眉をひそめる 何れ寝静まるのが正しさだけど 僕らはそのままで乗客だから 在る…

私の小さな世界では ベランダの月に魅せられて その灯りを眺めるたびに 涙が大気を湿らせます 例えば欠けてる三日月は その鋭角な心もちが 私の臆病を問いただし 優しく諭してくれるのです 満月の夜などは本当に 幾億幾万と繰り返す その再生たる尊さに 胸が…

想いは強く 命の灰を 恋慕の風が 散らかしていく 空の青さが 好きになれると そう感ずるは 肌身の残り火 触れる手首に 躊躇いが走る その愛おしさは 原初に似てる もしも貴方が 応えるならば 完結の実現を 褒めて下さい 「想い人の詩」

これが愛だと涙して 腐った猫の死体を食べる それに群がる仔猫たちには 喪失による自由を色づけて 八月に来たクリスマスは 少女を駆逐し病めさせる 心にも無い言葉をかける 生物的優等生に憧れて 携帯の電池を空にして 僕はようやく星を見上げる 傷つく勇気…

畏まる想いを 忘れたくはないよ 哀愁に取り残されたら 僕は今日こそ人を殺すの 感性の齟齬は寂しいけれど ナイフの先で震える心臓 死体は何度でも生き返るから 繰り返し突き立てないといけなくて 愛する想いを 知りたくはなかったよ 思惑に惑わされながら 僕…

梱包用のカッターナイフを 夜空の黒に突き立てる 僕の秘密を刻み付けるたびに 失っていく軌跡の愛を知る 儚き言語のその実存に 僕は口を介するのを嫌う 誰かが誰かを誰かに見立てないと 言葉の位相さえ許されない 暗号の解読と称する恋に 彼らは容易に手を伸…

虚言癖が鳴り止まず 僕の口先を丹念に濡らす 意味なき嘘の報復は 鮮やかな日常の剥奪にある 頓服の錠剤程に気まぐれを 微睡む意識に処方する 甘き落命に出会う時には 僕はまことの嘘吐きを望む 少女に甘い虚妄を与え その胸郭を食い破る それを人は愛と名付…

僕は本当は嫌なのです 今日も夜が更けるとともに 貴方の裸が誰かの瞳に 映り込むのを赦しているのが 貴方の大胆なる野性を 僕の知らない貴方の湿度を 独り占めして性を這わせる 男がいるだけで堪らないのです 貴方がポルノになった日に 僕は純潔を再定義する…

貴方の首を絞めている時は 腕の筋肉は一つの生き物となり 貴方の思い出し涙が映える 宇宙色の夜景が広がっている そっと貴方は手を伸ばし 僕の輪郭を確かめるように 或いは僕を創造するかのように 優しく交感的に肌をなぞってる 少しずつ貴方は理性を失い 失…

実存の孤独に慣れた狼少女は 決して哀愁で吠えたりしない 闘争本能による激情を灯し 神様にさえ敗北を許さないのだ 彼女は一切の言葉を捨てた 様々な解釈を全て裏切り その純潔な痛みを愛しながら 屈強な意思で世界を掻き鳴らしている 僕の如く言葉に支配さ…