ウェヌスの暗号

韻を踏み過ぎてパーに成った。

芸術幼女言語の最深部。


或いは美型詩の実験場。


2009-06-01から1ヶ月間の記事一覧

時と言うものが止まってしまって 誰の意識も感応できずに 思考と言うものを失ったら きっと一瞬が屈強な写実になり 鼓動も吐息もラブシーンも断線し 空間はそのまま宝石になるでしょう ならば僕は精神を引き起こす電流になって 情緒の電気運動がいつか誰かに…

透き通る映像が音を立てる 月の夜にけだものはいない 忘れない思い出がピカピカ 良心にほだされた手紙たち 悲しみを大切に撫でている彼女へ 星たちとくるくる踊る彼女へ 未来を過去だと微笑む彼女へ 返事を待つのを待ち侘びた彼女へ 彼女は恋慕と仲がよい お…

感傷じみた名前もない平行線には 決めてしまった僕が微笑みがちです 魂は踏み切りの行方を探してる 金属製の赤が僕を交互に照らす頃には 早くここから抜け出さないと、と思う さようならいい夢でした 何より美しかったのです 自愛された凶器である車両には …

彼は私だった 三万光年の浅ましい私たちだった しかし太陽を交差する情感に 私のあらゆる反骨心は力を失った しかし月の連続する熱情に 私のあらゆる自傷は捨て去られた そして残った静寂の感性で もう私は他人を狂うことなどない そして残った透き通る情念…

匿名の地雷原で 少女は踊る、踊るよ踊る もう間違いのないように、と 一瞬が永遠に引き伸ばされる 彼女は無機質に死ぬのだろう 彼女の頭の美しいスクリーン 其れすらここでは金属だった 踊るよ踊る、踊るよ踊る 情緒の砂埃が彼女を不在にさせる それは酸素の…

神経がガリガリと削れ 僕の体は他人になります 煙草を吸うというエスの中で 僕は僕であろうとしました この精神の柔弱さは 一種の電波攻撃があるのです だから僕と言う個体などは 状態を摩擦した囚われなのです 今もこの言葉の最中に 僕の神経は絡み千切れて…

推敲した。

ただの僕が飛び込んでも 感傷を帯びてはくれない中央線で 僕の嫌いなアナウンスが少し 他人事のように聞こえた頃でした 僕は思い出します 直ぐに思い出します 嫌だ、といくら喚いても どうしても思い出します 水面下に沈み込んだ日常を 不安と弱さで誤魔化し…

夢の中は一つの逃避行であり 妄想が一時の誤魔化しであり 努力を得ない私たちが静かに死んでいく そんなこの世界に愛を込めて 失ったことがある人は言う ここはまだ猫の居つく場所だと 怯える猫の代わりに僕が言う どうしたら忘れた不安に身を焼かれずに済む…

僕は言葉を背負って 何とか形を思い描いて 存在に果敢に挑みはせずに 手を繋いで夢の中を歩きましょう ここの世界は回るよ回る 最後の血管も引きちぎり そして言葉が美しく映える白い部屋 手を繋いで夢の中を歩きましょう 僕が言えることがあるならば 貴方が…

推敲した。

圧迫され 閉じ込められ 潰され 壊されて 弾ける 僕はざわめきに脅かされる 神経にオレンジ電磁波を送り 電子工作のように簡単に 僕の恋人を掻き消すのです 届かなくて 出会えなくて 言えなくて 見詰め合えずに 気づけない 現実と言うものに注意をし 近づく前…

僕には貴方だけなのに 昼夜がそれを許してくれない 気づけば終わってしまうんだ 泣きたい気持ちは僕だった 貴方はきっと、と言うけど 街では息が出来ないよ 貴方の影を追いかけて 袋小路で独りきり 粗末な胸が張り裂けて 不在の気持ちが募ります 月の話も死…

私はここにいる私は 今生まれたこの私は 直ぐに反芻の中で死にます ええ、必ず死にます 死んでしまいます もしも言葉の上でだけ 愛というものが成り立つならば 私も彼女と違いなく 胸がときめく水中に 溺れる夢を見るかしら 遠い遠い貴方が素敵 一度も会えな…

私を酷く打たなかったから 世界は拒絶反応で溢れてる パパの腕に抱かれてしまったら 世界はお姫様のネグリジェみたい 私は辱められた事はなかったから ただママのスカートが揺れている 血を通じて分かる疑念な欲望 喰い散らかしたの、甘い甘い何かを いつの…

死なないように 落とさないように 割れないように 壊れないように ああ、貴方は静寂に 惑えてしまう雨の日に 僕の意固地な妄想に 窓から覗く轢死体 まだ羽ばたいて もっと羽ばたいて 千切れてしまうよ 千切れてしまうよ ああ、貴方は触れられぬ 三分割して名…

日常のはずみに乗って 光年先のSFになって ミラーボールで目を閉じて 目蓋の線を赤く塗る 幸せは機知であり 恐怖は無知であり 優しさが全てであって 慈しんで欲しかった 情緒の虚像に乗って 目くるめく情感に落ちて 浮かんだ海に声かけて 飛び出たアニマを撫…

人を殺すは怪物の 貴方を映す鏡であります ナイフの先の命の声の 貴方のデジタルその呪い 僕の代わりの死に体の ヒビまで隔離の世界であります 心に効かない順序の違う 薬の粒の美しさ 少女は貴方であるからね 僕と貴方で世界は回る 目許になぞる貴方は掬い …