ウェヌスの暗号

韻を踏み過ぎてパーに成った。

芸術幼女言語の最深部。


或いは美型詩の実験場。


2017-06-01から1ヶ月間の記事一覧

爆撃機が焼く 人類の打算に 正義は拗れて 火達磨で縋る 若い地獄図が 醜さを描写し 想起する神は 否認に塗れる 肉細工が病む 万物の杞憂に 精気は壊れて 利己心で肥る 弱い絵葉書が 貴さを叙述し 遡行する恥は 隙間に流れる 「無限の前線」

土足の病が 悲劇に熟む 模倣した夏 不義な完全 君を詠んだ 新しい恋は 毒蛇の罠に 強く肯いた 本音の泪が 仮想に咲く 理解した沼 無垢な必然 僕を焚いた 難しい嘘は 星空の夢に 深く嘖んだ 「告別讃美」

洗濯機が縋る 高潔の器官に 洋服は踊って 儚い泡を知る 君の美意識で 地肌が熱れば 短命な恋慕を 指先で殺した 羅針盤が辿る 精確の才気に 因業は終って 賢い径を照る 僕の不安視で 否定が過れば 誠実な針路を 妄言で呪った 「裡なる渦巻」

恥の栄誉を 文筆する僕 曇った罠は 淋しく過る 悪霊が辿る 時代の檻で 酷く苦悶し 弱く燈った 癖の汚名を 愛玩する君 至った恋は 正しく肥る 難病が実る 個性の空で 甘く嘆美し 深く護った 「才能の歪」

君の神経毒が 耽美に痛めば 静謐な言葉を 篤く送葬する 切ない患部は 敬虔な約束で 胡蝶の自死を 丁寧に護った 僕の核爆発が 一途に響けば 難解な想起を 重く妊娠する 危ない作用は 深刻な憧憬で 頂花の利己を 鮮烈に辿った 「禁止の心理」

美を翻訳し 泪雨が薫る 有害な街の 口実は亡ぶ 臆病に詠む 言葉の終末 叡智を過る 懸命な暗示 死を選別し 物語が還る 敬虔な嘘の 拍動は騒ぐ 純真に往く 心理の遠境 不滅を祈る 安息な禁忌 「リヴァース」

憎悪の夜闇で 暴走族が轟き 窮屈な自我に 憤怒を贈った 多感な醜悪が 存在を誇れば 理解者の鎖も 脈動して煌く 悲嘆の朝陽で 抗鬱剤が慰み 憂愁な視野に 陳腐を迫った 苛烈な中毒が 面影を屠れば 守護神の荊も 恐慌して蝕む 「重い休息」

野菜は騒ぐ 夜の欠陥に 脆弱を憎む 深く懐古し 平穏な皿で 論破を貴む 齧った嘘に 背徳が熱る 屠肉は偲ぶ 雨の血統に 情愛を磨く 強く幻視し 細密な舌で 美学を貫く 腐った恋に 渇望が唸る 「アレルギー」

砕けた玩具と 明晰夢で遊び 仮想の約束を 鮮烈に結んだ 永遠が静止し 憂世に還れど 安寧な友情は 弱音を護った 沈めた手紙と 走馬燈で泳ぎ 奇蹟の足跡を 懇切に繋いだ 運命が破滅し 常夜に廻れば 全能な愛着は 無限を辿った 「瞳の熱量」

夏の尊厳に 薄弱が干る 光彩は強く 宗教を語る 無闇な熱が 盲愛で導き 若い終極は 微かに燈る 花の感性に 祝福が縒る 亡骸は巧く 状況を煽る 健気な蜜が 天啓で慰み 聖い執着は 密かに悟る 「ルイン」

殺人鬼は睡る 強く安穏して 海底の言葉に 祝福を辿って 欠陥は親しく 天命も忘れる 無闇な満月を 気儘に連れる 地縛霊は踊る 淡く高揚して 楽園の音色に 感触を量って 失敗は優しく 聖痕も薄れる 健気な初花を 一途に触れる 「多幸な穢れ」

責任の鞭が 猛る都会で 君は苛烈に 有毒を孕む 醜い使命は 小銭で燈り 若い時間を 贅沢に葬る 暗鬱の蓋が 迫る白紙で 僕は一途に 亡骸を築く 幼い夢想は 言葉で縛り 弱い奇蹟を 切実に模る 「魂の傀儡」

英雄の凶器は 盲信で磨かれ 浅墓な生徒に 道義を囁いた 愉楽の学理に 体罰が紛れて 強き再結合を 深く肯定する 生贄の正気は 論式で拒まれ 乱暴な遊戯に 冥土を羨んだ 侮蔑の吐精に 制服が穢れて 遠き核爆弾を 永く切望する 「デトックス」

首輪を望む 僕の初恋は 悪夢で亡び 残痕に罹る 無垢な盃は 祈りに溢れ 判った舌が 闇を慰んだ 手紙を暴く 君の殺人は 侮蔑で紡ぎ 運命に縛る 不義な冠は 終りに優れ 誇った指が 雨を導いた 「断罪教室」

聖母の不実に 死産児が踊る 慈愛は哀しく 便器に散って 哲学者が祈る 暴君な奇蹟は 硝子で造られ 臆病を命じた 奴隷の自由に 絵葉書が積る 名残は易しく 旅路に酔って 流星火が語る 雄大な真理は 奥歯で護られ 強情を禁じた 「泪色の配列」

白昼夢睨む 僕の真性は 蛹に篭った 醜い弱虫で 惑乱が咲き 破滅する個 暴悪な雨に 頬は怖れた 狙撃銃響く 君の亡霊は 荊に縛った 貴い神様で 憐憫が膿み 放棄する理 贅沢な穴に 影は溺れた 「憂世の贄」

薔薇は自傷し 幻視に暴れた 包帯の積分を 棘で重複して 滅裂な約束が 霊魂を縛って 難い遺伝子は 理想像に陥る 蜘蛛は過食し 多剤に逃れた 毒物の正弦を 糸で考究して 困難な渇望が 真実を削って 辛い土曜日は 懺悔録に葬る 「アレゴリー」

夏の海底で 詩が充満し 明媚な鯨は 胃袋を貴む 永い厳戒が 嘔吐する韻 泡は還って 文脈に届く 夜の密林で 絵が完熟し 一途な鼠は 泪目を瞬く 弱い慟哭が 苦悩する色 風は悟って 情景に刻む 「無垢な黒」

不治の韻律が 空白を駆けて 浄い唯我論は 文法に咲いた 淋しい正理に 言葉は肯いて 林檎園の雨が 幻影を葬った 未知の演奏が 観念を染めて 古い鎮魂歌は 性説に病んだ 空しい神秘に 楽譜は佇んで 蟻地獄の贄が 追憶を怠った 「高熱な黙示」

硝子の羊は 獣に襲われ 綿密な肉が 強く熱った 骨の芯まで 煌く造りは 生命讃美を 顕在してた 夢想の菫は 嵐に穢され 幻惑な蜜が 弱く薫った 種の毒さえ 貴む祈りは 心理演算を 完結してた 「クライ」

貴方は冷笑し 季節を拒んだ 無垢な暴君に 夢の花が散る 蜜菓子を齧り 豊潤に戯れる 淋しい追憶が 宿った食味よ 詩人は作病し 論理を招いた 不義な弱虫に 毒の月が照る 地下鉄を座り 終点に憧れる 正しい滅亡が 睡った浄土よ 「失調の情景」

臆病な虎は 詩才に縋り 古い讃美を 恐怖で磨く 野生の牙が 肉を屠れば 霊魂は散り 内臓で輝く 凶悪な雨は 悲鳴に踊り 永い破滅を 無償で恵む 虚空の毒が 神を削れば 実存は去り 真景で慰む 「貴き罪業」

熾天使が護る 賤しい馬小屋 懇願は実って 道徳律を賜る 盲目な慈愛を 万物が命じて 罪悪の患部は 傲慢に痛んだ 自負心が残る 淋しい路地裏 失望は迫って 現実性を疑る 独善な地獄を 存在が詠じて 背反の景色は 荒漠に拓いた 「救世の因果」

不定な牙で 首筋を齧り 散文の血に 熱く溺れる 恋に聾して 自蔑が廻り 醜い切望で 美味を嗜む 無形な翅で 辻風を下り 黒暗の詩に 遠く逃れる 罰に託して 夢想が交り 幼い追憶で 小夜を導く 「言詞の眷属」

愚盲な家畜は 不合理な春に 聖徒の慈愛を 永く多く毟る 渇望で荒れた 礼讃の僻地に 意味を強めて 審美は病める 無骨な肉屋は 自堕落な夜に 詩人の言語を 甘く深く屠る 鮮血で濡れた 文法の屍骸に 価値を授けて 憂世は往ける 「智の胃袋」

春は赤面し 萌芽を嘆く 温厚な闇が 存在に穢れ 美の哲学に 叡智が廻る 詩人は暴き 音韻を盗む 罪は洞察し 禁忌を悼む 散漫な嘘が 感性に乱れ 死の才能に 権威が宿る 悪夢は孕み 盲信を招く 「エーテル」

子守唄が鳴る 脳髄の砂浜に 依存した炎は 月見草を育む 平穏な光圧は 苦痛を愛撫し 正しい睡魔に 認識が溺れる 蟻地獄が干る 万物の定数に 黙秘した泪は 火星人を瞬く 特別な哲学は 審美を感化し 淋しい生死に 鎮魂が溢れる 「クランケ」

柔い産毛は 夜空の遺薫 星が愛撫し 睡魔を招く 蕾に触れて 聖歌が瞬く 多才な夢は 浄き幻肢ぞ 熱い目尻は 蠱惑の甘味 嘘が浮遊し 演舞を望む 雫に焦れて 譚詩が蝕む 苛烈な罪は 若き毒血ぞ 「フェティ」

不審な銀河は 半透明に響く 逆夢が乖離し 永続を辿って 讃美を研いで 群星は溺れる 二元論の僕が 寝息に還る頃 多感な妄語は 神経質に歪む 文学が沈下し 廃忘を触って 酸素を跳んで 空想は暴れる 絶望視の君が 詩篇に熱る程 「宇宙の韻」

君は薫りを 霊魂に残し 若い哀詩で 薄化粧する 夢を多剤し 黙示で笑む 美しい空が 割れる程に 僕は祈りを 口癖に宿し 淡い音色で 白魔術する 旅を離叛し 喜劇で泣く 難しい熱が 揺れる儘に 「ポピー」