2015-02-06 ■ 僕の心の腫瘍の芽には 彼の泪がよく効きます 爽やかな歯並びを食縛り 溢れるは理性の劇薬です 裸で夢中にじゃれあえば 思わず真面目な顔になり 彼の肌にそっと触れても 体温は寂しく遠のきます 僕の細胞のその全てが 恋慕の嵐を否定します 彼は少し気まずげに 海の彼方へと去るのです 僕は夢見て、鏡の前で 青いスカートを履くのです 其処には歪な化け物の か細い咆哮だけが映ります 「恋慕の嵐」