2015-02-10 ■ 何もかもが失われて 悲愴で躰が凍えていても 残骸となった感性で 不幸の手紙に詩を寄せる 貴方に届く、その距離が 僕の優しさの一切だ 不幸が不幸を呼ぶのなら 僕は貴方の名を呼ぼう 便箋は永遠に片想いをして 読まれる事なく火に焼べる 燃えるは不幸の名を冠す 切実なほどの卑屈さぞ それでも僕は全てを賭けて 手紙に詩篇を書き残す つまりはきっとこれこそが 恋の毛色と言うものだ 「不幸の一篇」