2015-02-20 ■ 想いを奪う哀しみは あの幸いの愛児です 僕らが立ち竦む時には 慕情の乳を欲します 一片の情も知らず 人は苦しむでしょうか ひと匙の意味も無く 憂鬱の風は吹きますか 哀しみに心は透けて 都合の良い愛を感じます 幾らかの甘い品行と 致死量の夢を味わいます いつも囚われたのは 顔色と尊厳と傷痕でした だから全てを置き去りに その名前を呼ぶのです 「iの名前」