ウェヌスの暗号

韻を踏み過ぎてパーに成った。

芸術幼女言語の最深部。


或いは美型詩の実験場。


不義な魂の

贅肉は甘い

賢き死神が

溺れる程に

 

宿った恥は

本心を貪り

地獄の色に

惹かれ嘖む

 

無垢な屍の

溜息は聖い

幼き恋人が

忘れる為に

 

悟った熱は

面影を葬り

御業の夢に

編まれ煌く

 

 

「美しい噂」

恋の戦闘機は

死線で暴れて

孤立する夢に

敗北を禁ずる

 

追想が燈って

変革する色は

運命の背理を

感知して実る

 

生の備忘録は

挿絵で溢れて

審美する神に

福音を詠ずる

 

産声が遺って

喧騒する墓は

霊魂の詩性を

歓喜して睡る

 

 

「倖せな荊」

外は不潔に

夜を取引し

苦闘の味で

剃刀が肯く

 

摂理背いた

恋の強迫に

美は埋没し

再臨を祈る

 

裡は非道に

神を読唇し

嫌疑の雨で

吸殻が嘖む

 

句点刻んだ

時の暴虐に

詩は想望し

悪癖を辿る

 

 

「濁った春」

邪神の絵具で

君は恋を偲ぶ

高潔な棺桶に

月見草が嘆く

 

有限を知れど

嘘泣きで飾る

性善説の色が

閉幕に溢れる

 

胡蝶の惰眠で

僕は風を泳ぐ

完璧な落日に

彼岸花が妬む

 

大空を去れば

微笑みで還る

天文学の翅が

光景に痺れる

 

 

「ランデヴー」