2013-02-01 ■ 貴方がこれが私ですと 僕に渡した猫の足首 今も宝石箱に入れては 時々その白骨を齧っている 足の足りない野良猫は サイボーグで生計を立てる 唾液に混じったオイルの匂い 尻尾の先からサリンを撒く 馬鹿な僕でも解ったよ 貴方は世界を看取ったね この足首を切り落とす時 きっと貴方は叫んでいたね 僕はかどの取れた白骨を撫でて 今でも貴方を思い出します 猫を愛して人を憎んだ 世界の壊死の鍵なる貴方を 「猫の足首が骨になろうと」