青空が悲しいのは
僕の個人的事情で
そうして忘れた嘘たちが
今日も着飾る詩編になるの
線路の上に置き去りにした
うつ病の患部に手をかざし
脳味噌は素直に薬漬け
記憶は綺麗に色づけられる
青空が寂しいのは
貴方の個人的見解で
それらの隙間を縫う風が
明日も世界を正しく回すの
屋上の下は宝石を散りばめ
うつ病の完治を強要してる
脳味噌には頑張れのエール
記憶は白く透き通っていく
青空が冷たいのは
其処に大いなる意思は無く
小鳥たちが死ねと囀って
通勤バスが死ねと通り過ぎて
部屋のドアが死ねと閉じ込めて
この愛の決着を急かすからなの
「うつ病患者の青空」