ウェヌスの暗号

韻を踏み過ぎてパーに成った。

芸術幼女言語の最深部。


或いは美型詩の実験場。


思い出した。

僕は酷い人間だったな。
本当に酷い人間だった。
みんな、ごめん。僕はとても無神経で人の気持ちが汲み取れないまま平気な顔をしていた。
僕が笑っているのを信用しないでください。
現実世界ですら擬態です。
ホント、みんなごめん。















そう、悲しい
とても悲しい
其の感情が心のどこかに沸いて
其れが神経を伝って全身に行き渡り
僕の表情が悲しいと言い
其れに後押しされ僕は逃げられなくなる


例えば朝から雨が降って
もしくは息苦しそうな人を見て
波紋が僕に届き
心のどこかに沸いた時に


そう言った時は肉体を意識しない
照明の光に体は透き通る
気持ちが息をしている
其の鼓動が僕の鼓動に重なる


何気ない
そういう類が
無性に僕自身を見つめ始めて
僕自身が其の感情を持ちえたはずなら
乖離したこの僕と心が
時々僕自身の在り処を不明瞭にさせた




「彼が雨の朝に思ったこと」