ライトポエムの最深部。


或いは美型詩の実験場。


私の小さな世界では
ベランダの月に魅せられて
その灯りを眺めるたびに
涙が大気を湿らせます


例えば欠けてる三日月は
その鋭角な心もちが
私の臆病を問いただし
優しく諭してくれるのです


満月の夜などは本当に
幾億幾万と繰り返す
その再生たる尊さに
胸がすっかり埋まるのです


しかし赤く染まった月は
私の激情を喉元に宿します
吠えて吠えて吠えて吠えて
神様に咎められる程に吠えて




「月と愛玩犬」