2013-07-24 ■ 毒を口に含む蛇が好きだ 少年と薔薇を結び付けて 役立たずたちに沈黙を求め 何より自らを正すのだから 毒を持たずとも彼らは偉大だ その摩擦係数が喪失した躰で 常識じみた触れ合いを促し 静かに殺していくのだから 彼らに無駄など一切ない 時には絶望を亡きものとし 時には美しき言語を仄めかす 完成された厳密な生体よ 僕が運命を見放した時には 白く潤んだ大蛇を愛と呼び 時に純潔を証明する手立てとして その理知的な痛みを憶えておくのだ 「躊躇い傷の蛇たちよ」