2013-02-20 ■ ここのドアノブは気が狂い 僕は出口を失った 掴まているのが窮屈で 捻られるのが悔しいと ノックをしながら声かける 「どちら様か居ませんか」 三回たたくと声がする 「残念ながら入ってます」 窓の外から覗くのは 百万ドルの夜景かな 僕は今にこの場所で 死ぬか殺すかを選ぶのだ だからドアノブを選んだ僕の 気の触れ方は穏やかだった 鉄格子に流れ込む海のように 僕の終末は放物線を描く 「狂ったドアノブ」