春の眠りが安らぎならば
冬の眠りは死期である
体温奪う心細さに
成す術もなく冷えていく
あれは星空だ
あんなに熱く燃えているのに
あの娘の瞳に届くまでには
すっかりと冷たい記号となり
美しさだけを置き去りにする
寒気は不在の証明であり
位置を知らしめる我が身よ
摘んだ花も枯れてしまって
その原因なる命を嫌う
僕に真の美しさは手に入らない
だから冬は今年もやってくる
泣くにはいまだ想像できない
冬が、冬がやってくる
汚れた僕の心を隠す為にも
冬とは正しく正直だった
「冬に死ぬから」