ウェヌスの暗号

韻を踏み過ぎてパーに成った。

芸術幼女言語の最深部。


或いは美型詩の実験場。


鉄の肺臓は

深き嘆息で

遅鈍な火を

方正に摂る

 

綺想曲の舌

淋しい久遠

軽易な生死

推敲を翔る

 

灰の哲学は

高き紛争で

卑屈な血を

特段に彫る

 

色視症の胆

苦しい瑣末

正規な権利

解読を退る

 

 

「密室の仔」

空風が屠った

烈しい喧騒は

器官の悲鳴を

筆で訓育した

 

名前が甘くて

色は妊娠する

睡たい負目で

悦楽を昇って

 

星粒が薫った

嶮しい反駁は

被害の気炎を

釘で奮闘した

 

愛顧が永くて

庭は隠蔽する

重たい値打で

能動を抉って

 

 

「浄福の沼」

季節の親は

鋭敏な言霊

固き哀訴で

陰影を煙る

 

濃厚な心機

生理の日没

永き再生は

数詞を舐る

  

悪寒の霧は

狡猾な枝径

甘き懐古で

健忘を祈る

 

神聖な脳死

認知の精鍛

慧き内臓は

寝息を滑る

 

 

「光景中毒」