ウェヌスの暗号

韻を踏み過ぎてパーに成った。

芸術幼女言語の最深部。


或いは美型詩の実験場。


運命の粉で

聖く安息し

陰謀は煙る

軽き絵筆に

 

花は追思し

多彩な必然

法則の血に

燈光が肥る

 

幸福の膿で

篤く均整し

鍵盤は祈る

薄き海馬に

 

罪は背理し

皮肉な退行

沈滞の穂に

憤懣が透る

 

 

「憂世装置」

散文は完治し

胆に侵攻する

静謐な警笛が

空理を縋って

 

保育した虎は

諦観で偏差し

悲劇の沈没に

炭酸水を孕む

 

間奏は砕破し

舌に近接する

敬虔な精彩が

睡魔を配って

 

投棄した星は

変則で提喩し

知性の貧困に

排煙口を叩く

 

 

「因業の蔭」

初恋の垢と

永別したら

疎き紛争を

必然で否む

 

詩想の声は

胆を酔歩し

淋しい冠に

空位が迫る

 

暗鬱の翅と

並存したら

古き運星を

引導で拓く

 

琥珀の霜は

砂を禁固し

哀しい盃に

生死が腐る

 

 

「モルモット」

難詰した壁で

光学は悩乱し

認知の金石を

気配が舐った

 

不穏な夢想を

脆く包摂して

悲哀の舞姫

魅惑が奔った

 

解読した凪で

脳室は混合し

近視の任命を

年季が削った

 

無謀な符験を

細く目測して

魔笛の人魂に

破滅が実った

 

 

サバト