火星人の唄で
冷静が乱れる
故殺する駅は
腐肉を占有し
至幸な交錯が
破綻で貧血し
大罪は等しく
奇蹟を騙った
落伍兵の夢で
痕跡が暴れる
霊化する夜は
戦死を奮発し
平和な切実が
辛苦で葬送し
我儘は淋しく
要理を破った
「パニック」
芸術幼女言語の最深部。
或いは美型詩の実験場。
火星人の唄で
冷静が乱れる
故殺する駅は
腐肉を占有し
至幸な交錯が
破綻で貧血し
大罪は等しく
奇蹟を騙った
落伍兵の夢で
痕跡が暴れる
霊化する夜は
戦死を奮発し
平和な切実が
辛苦で葬送し
我儘は淋しく
要理を破った
「パニック」
宇宙の鞄で
永く遊離し
根暗な咳を
詩に宿した
耳を弄られ
怨嗟は遠く
酸素の旅に
非望が奔る
愁思の麓で
酷く苦戦し
無稽な神を
理に燈した
頬を舐られ
目蓋は脆く
悲愴の虹に
小雨が渉る
「還る愛撫」
死生の岸辺で
夕刻を熱望し
陽気な亡骸は
永遠に踊った
易しい錯乱は
神が肯定して
憂世の密室を
輪廻で縛った
変化の背後で
埋葬を諦覚し
盲唖な旅人は
懸命に睡った
空しい連想は
嘘が成立して
奇蹟の欠陥を
脳裡で護った
「聖く深く」
神聖な馬は
夜空を食む
切望の闇で
夢に還って
月の難さが
目蓋に浮く
喉は落日し
天国を舐る
幸福な鳥は
季節を吐く
免罪の釜で
唄に綴って
花の弱さが
悲愴に熟む
風は精鍛し
恋人を護る
「不治の絵」
悪食な詩人は
淘汰を優遇し
淋しい神様が
問罪に廻った
綺想な迷離は
精確に眩しく
憂思の余韻を
哀惜で昇った
惨毒な王妃は
寝息を迫害し
愛しい滅亡が
鍵盤に還った
無口な小雨は
陰欝に苦しく
破綻の腐肉を
羨望で辿った
「混沌の残滓」