ウェヌスの暗号

韻を踏み過ぎてパーに成った。

芸術幼女言語の最深部。


或いは美型詩の実験場。


教室の闇で

睡る詩人は

肉を酸化し

恋に嘆ずる

 

花を縋るな

天使の黙示

強い厭世が

余白に宿る

 

屋上の空で

祈る奴隷は

唄を連鎖し

夢に奉ずる

 

霊を罹るな

夕陽の美学

暗い熱望が

無音に実る

 

 

「学校の底で」

片翼の真理が

正義を縫合し

烈しい名君は

木霊に猛った

 

哲学者の夢は

無欲な満月で

常世を逃れて

優美に語った

 

盲聾の奇蹟が

憤怒を埋没し

淋しい生贄は

死灰に縋った

 

創造主の罪は

稀薄な本能で

暗示を忘れて

不実に踊った

 

 

「思惑の色素」

善き隣人は

定型に満ち

不滅の夢を

永く重ねた

 

論式は熱る

依存の蕾で

魂を管理し

正義が肥る

 

亡き愛犬は

神聖に落ち

無実の罪を

弱く訊ねた

 

天命は睡る

記憶の炎で

幻を讃辞し

公理が遺る

 

 

「幽寂中毒」

恋が咲き渡る

鮮烈な盲唖は

心拍に歓喜

多幸を祈った

 

必然の演劇が

不実も神託し

眩しい名残で

存在を護った

 

夜が踏み躙る

敬虔な無罪は

追憶に沈下し

末路を辿った

 

有限の痛覚が

夢想も透析し

斉しい星位で

廃滅を語った

 

 

「ルル」