ウェヌスの暗号

韻を踏み過ぎてパーに成った。

芸術幼女言語の最深部。


或いは美型詩の実験場。


卑屈な筆で

神様は騒ぎ

賢智の肉も

強く溺れた

 

大作の底に

痕が残って

病は空しく

才能を過る

 

気楽な嘘で

真実は亡び

無罪の恋も

甘く穢れた

 

寝室の窓に

星が集って

命は淋しく

結論を渉る 

 

 

「チート」

花束は孤立し

形骸を慰んで

脳味噌の虹に

幻惑し羨んだ

 

不合の楽園で

遊離する熱は

肯定が難しく

絶無に揺れた

 

恋文は摩耗し

哀惜を導いて

三日月の夢に

感嘆し呟いた

 

確知の遠景で

流転する露は

旋律が美しく

心機に触れた

 

 

「悲愴の遺物」

悲観の殻が

歪を護って

幼い禁忌は

偏性に実る

 

静謐な柩で

寵愛を嘆じ

盲目の詩は

臆病に過る

 

多欲の肉が

光を齧って

儚い論理は

口実に煙る

 

克明な炎で

狂想を奉じ

責罰の血は

醜悪に踊る

 

 

「弱き破滅」

偏愛を中和し

非力に祈れど

留守電は軋る

深く強く永く

 

告白の廃棄が

泪より苦しい

濃密な心理は

君を渇望する

 

暴言を消化し

不毛に創れば

文字列は熱る

甘く若く惨く

 

幻想の厭悪が

命より淋しい

困難な短詩は

僕を生殺する

 

 

ワナビー