ライトポエムの最深部。


或いは美型詩の実験場。


白い一匹の蟲が

僕を誘っている

希薄なビル街へ

湿った線路上へ

 

肺で酸素を奪い

蟲は僕の骨を這う

脳みそを齧っては

心臓を少しだけ止める

 

――これ以上生きるのは

――これ以上傷つくのは

 

蟲は代償行為だ

ただ煙草の灰に視た

憧憬の末路にある

夏の日照りの亡霊よ

 

 

「白い蟲」