ウェヌスの暗号

韻を踏み過ぎてパーに成った。

芸術幼女言語の最深部。


或いは美型詩の実験場。


最近

どうも自分の作品に納得がいかない。
何か酷くつたないまま日々が流れている。
これじゃあいけない。
これじゃあ人の心など動かせない。
誰も泣いてくれない。
わかってくれない。


何がいけなかったんだろう。
多分流れに身を任せすぎたんだ。
そしてメッセージ性を失った。
訴えたいことさえ忘れそうになった。
傷つくことばかり気にしてしまった。


いったい僕に何が作れるのだろう。
いったいどれだけの人の心を動かせるというのだろう。
それを安易に考えてはだめだ。
ましては人の事を分かった風に感じてはだめだ。
僕がいつまでも人から愛を獲得できない理由はそこにあるんだ。


強引になんてなれません。
自信を持つことなんてできません。
楽しい会話なんてできません。
だけど人から認めてもらいたい。


もしも今日の月が三日月だったとしたら、僕はいったい何を感じることができるのかな。
少しずつ荒んでいく生活の中で、何を知ることができるのだろう。
苦しみを認めてはいけない。
愛情を獲得しようと思うがそのためのもっとも有効な手段を僕は憎んでしまう。
だからもっと何かを考えて生きなければいけない。
強さも弱さも感じずに分かることに専念しなければいけない。
ただそれだけ。


今すぐには無理かもしれないけれど、いつかは目を覆いたくなることのないような作品を作りたい。
ただ抱きしめることができる作品を作りたい。
さて詩を一つ書きます。


足音が聞こえる
それはきっと見た風景
猫が鳴いてる
黒い照明


悲しみは突然
だから大事に抱ける心を
寂しがり屋が
降りてくるから


犠牲の山に
立ち尽くす暇すらない聖書
蹲る様に
息を吐いてる


手の上にいます
もうすぐ体が動かなくなる
ただ在る鼓動が
酷く善かった


大人になって
泣かない様で


命があった
事実の様で


題して「夢を見る月」です。
それでは。