ウェヌスの暗号

韻を踏み過ぎてパーに成った。

芸術幼女言語の最深部。


或いは美型詩の実験場。


片足の舞踏が

光景を燈して

古い宇宙図は

実感に煙った

 

肥大した約束

笑顔の機械論

眩しい確説は

独奏を炙った

 

霊交の語弊が

盲信を遺して

悪い地球儀は

錯覚に弱った

 

謳歌した哀憐

逃避の神智学

淋しい連想は

怪物を迫った

 

 

「真夏の錘」

甲殻の軀に

雨は打鍵し

沈痛な夜を

聖く葬った

 

否定を辿る

黙然な憎悪

隔絶の詩が

喪亡に燈る

 

宝石の泪に

罪は依存し

清福な業を

深く模った

 

天理を護る

冷酷な希望

幽遠の美が

盲愛に実る

 

 

「苦き聖痕」

才能が憎くて

必然を推察し

合図の骨髄に

烈しく戦いた

 

訛った真数が

崇拝した悲劇

その悠遠さは

認知を阻んだ

 

初恋が怖くて

完結を盲信し

蜜語の悪癖に

正しく貴んだ

 

篭った白文が

追悼した季節

その鮮明さは

懐古を招いた

 

 

「負の寝室」

僕は砂時計

無間を縛り

永い物語も

連鎖し辿る

 

独慎の歴は

栄誉で廻り

精巧な義を

硬骨に護る

 

君は花吹雪

不定を過り

甘い恋心も

霧散し焙る

 

薄命の色は

奇蹟で煙り

幽艶な美を

沈痛に翔る

 

 

「軽き情緒」