ウェヌスの暗号

韻を踏み過ぎてパーに成った。

芸術幼女言語の最深部。


或いは美型詩の実験場。


深夜の虹が

強く煌いて

泣虫な僕に

嘆美を育む

 

傷物の翅で

信じた風に

独白は絶え

貴方が宿る

 

排気の汐が

苦く蝕んで

我儘な僕に

暗喩を嘯く

 

最愛の歌で

感じた夢に

痛覚は褪せ

貴方が遺る

 

 

「屋上の紫蘭

医師の喪服は

清潔を覆って

神が校正した

不感症に熟む

 

没理想が編む

臓器の死命に

刃針は嘆じて

告別を捧げる

 

画家の義眼は

面影を写して

嘘が落日した

記憶色に吐く

 

雪月花が惹く

孤独の美景に

絵筆は詠じて

心痛を結べる

 

 

「真理の責」

若い恐竜の

淋しい威嚇

断絶したら

歴史を嘆く

 

月の怠惰に

秘密で溺れ

苦い酸素を

名残と語る

 

赤い空襲の

烈しい嗚咽

連続しても

大義を否む

 

花の一途に

不信で逃れ

聖い漫画を

幻視と踊る

 

 

「煙と埃」

沈黙の隙間で

殺人鬼は佇む

痩せた憂世が

正当に嘔吐し

 

生命は揺れて

血飛沫が降る

永遠を感じる

感触に恋する

 

全能の段差で

問題児は躓く

煮えた地獄が

親切に炊事し

 

心性は枯れて

疑問符が生る

暴悪を演じる

同調に類する

 

 

「蟲毒な輩」