ウェヌスの暗号

韻を踏み過ぎてパーに成った。

芸術幼女言語の最深部。


或いは美型詩の実験場。


手当が篤くて

黙った地動説

神話の威光で

文明を更ける

 

濃厚な管理で

愚論を拾って

過失の積層が

多義的に点る

 

感度が悪くて

困った三角比

知見の不在で

空白を埋める

 

壮大な睡気で

吐息を殺して

夢想の代筆が

幾何学に奔る

 

 

「自覚の血」

人魚が詠む

浄い詩篇

泡を纏って

星空に届く

 

僕の悲恋は

旋律に富み

濡れた翼で

運命を往く

 

亡者が焚く

古い寓話は

墓を捜して

深淵に刻む

 

神の慈愛は

色艶に欠き

荒れた鎖で

歳月を熟む

 

 

「或る美談」

握った幻肢を

離さずに泣く

言葉は空虚で

星雲線が詠む

 

僕は雨で喘ぎ

寝息を嘆じる

巻煙草の夢が

肺臓に満ちる

 

宿った死命を

呪わずに笑む

時間は邪悪で

赤信号が急く

 

君は花で偲び

天使を演じる

指環箱の嘘が

楽園に落ちる

 

 

「シャイン」