ウェヌスの暗号

韻を踏み過ぎてパーに成った。

芸術幼女言語の最深部。


或いは美型詩の実験場。


若い恐竜の

淋しい威嚇

断絶したら

歴史を嘆く

 

月の怠惰に

秘密で溺れ

苦い酸素を

名残と語る

 

赤い空襲の

烈しい嗚咽

連続しても

大義を否む

 

花の一途に

不信で逃れ

聖い漫画を

幻視と踊る

 

 

「煙と埃」

沈黙の隙間で

殺人鬼は佇む

痩せた憂世が

正当に嘔吐し

 

生命は揺れて

血飛沫が降る

永遠を感じる

感触に恋する

 

全能の段差で

問題児は躓く

煮えた地獄が

親切に炊事し

 

心性は枯れて

疑問符が生る

暴悪を演じる

同調に類する

 

 

「蟲毒な輩」

揺籃で編む

空虚な嘘を

心に残して

沈黙する春

 

僕の終止は

推敲が踊り

愛惜に病む

稲妻を磨く

 

棺桶で咲く

気丈な夢を

骸に想って

盲信する夜

 

僕の序奏は

反覆が廻り

厭世に泣く

贋物を否む

 

 

「永い秘密」

彗星人が耽る

短命の美しさ

非力な信仰に

炎は闇を裂く

 

恍惚する無は

駅員が管理し

軍用機の瞳を

色彩で眩ます

 

洗濯物が踊る

春風の芳しさ

自由な再誕に

病は夢を富む

 

追想する死は

半袖が明示し

冷蔵庫の泪を

体温で乾かす

 

 

「瞬く永遠」