ウェヌスの暗号

韻を踏み過ぎてパーに成った。

芸術幼女言語の最深部。


或いは美型詩の実験場。


切望が招いた

遊園地に眩む

泪は感化して

追憶を歪める

 

寂れた木馬は

親愛で駆ける

悲観する僕の

苦悩に触れて

 

罪悪が刻んだ

難波船に嘆く

病は暗示して

滅亡を続ける

 

溺れた帆布は

片影で責める

依存する僕の

理想に焦れて

 

 

「夢境の淵」

僕の猶予は

水銀が刈る

運命に否む

短詩を遺し

 

恋する鳥が

双翼を折る

誠実な嘘は

銀河に瞬く

 

君の啓示は

朝露が照る

神格に届く

全知を想い

 

讃する花が

色艶を知る

閑静な夢は

真理に佇む

 

 

「或る濃淡」

教室を統べる

有毒な公用語

生徒は笑んで

灰色に演じる

 

窓辺の隷属は

憂世を拒んで

不幸な疑問に

惨劇が燃える

 

戦場を過ぎる

痛切な散文詩

死兵は泣いて

故里に嘆じる

 

地雷の聖人は

憎悪を背いて

一途な苦悩に

神託が失せる

 

 

「箱舟の狂乱」

蝶の歯形が

小指で燃え

夢に逃れど

真実を熟む

 

弱い痛覚は

惰眠の傍で

翼を毟って

運命に咲く

 

銃の論理が

平和で映え

恋に溺れど

哲学を往く

 

聖い演説は

慈愛の底で

骸を渉って

神様に編む

 

 

「甘い乖離」