2016-04-09 ■ 中也が囁く 雨の喫茶店 愛も忘れて 活字を葬る 窓が縁取る 不快な喧騒 無声映画は 滑稽と想う 珈琲の闇に 淡い泣き顔 時が澱んで 哀憐に頷く 馳走で齧る 一片の檸檬 蜜が溢れて 憂世へ還す 「贅沢な失敗」