2015-08-10 ■ 君が降らせた 真夏の粉雪に 天へと昇るは 乱暴な蜃気楼 僅かに残った 君の欠片には 嘘と紛う程に 君は存在せず 僕は血を噛み 全てが憎くて 群れる雑踏の 喧騒に耳塞ぐ 君を想う限り 失う筈が無い 夏の射光の中 面影に告げる 「融けぬ雪」