或いは美型詩の実験場。


君が降らせた

真夏の粉雪に

天へと昇るは

乱暴な蜃気楼

 

僅かに残った

君の欠片には

嘘と紛う程に

君は存在せず

 

僕は血を噛み

全てが憎くて

群れる雑踏の

喧騒に耳塞ぐ

 

君を想う限り

失う筈が無い

夏の射光の中

面影に告げる

 

 

「融けぬ雪」