ウェヌスの暗号

韻を踏み過ぎてパーに成った。

芸術幼女言語の最深部。


或いは美型詩の実験場。


漢字の「雫」より。

君の頬を流れる

一筋の毒に触れ

指先を舐めた時

僕は喪失を悟る

 

一緒に死のうと

誓った夜でさえ

雫の無い温度で

僕らは微笑めた

 

僕は言葉に頼り

君を飾り過ぎた

君は恋を信じて

僕を赦し過ぎた

 

君の果実の毒が

僕を醜く生かす

孤独な雫は乾き

黒い空へ溶けた

 

 

「惜別の雫」