2014-09-29 ■ 夜がこんなに悲しいのは 暗闇に一死が潜むから 或いは視覚の外で 切実さまで枯れるから 完全なる未知と 永遠の夜は似ている 死神は胸に手を当て 憂いた顔で愛おしく想う 曲がった羽の天使は 食聖草に捕まっていく 夜の灯りに囁くのは 彼女を咀嚼し溶解する声 夜がまことに美しいのは 僕の心も混ざるから 或いは静寂の影が 全ての本性を隠すから 「夜の傍で眠る」