ウェヌスの暗号

韻を踏み過ぎてパーに成った。

芸術幼女言語の最深部。


或いは美型詩の実験場。


僕の血は脈打つ

薬の価値を残して

不実からの卒業

暗弱からの美点

 

うつ病の吸血鬼は

統合失調症夢魔

過食症の人喰い鬼は

僕のことを愛すると誓う

 

僕の血は噴き出す

薬の味をばら撒いて

人間からの永訣

生物からの剥奪

 

境界例の少女は

自傷癖の少年は

そして健常な貴方は

僕が不要な存在と知る

 

僕が死んだ後は完璧に

その血の結晶を特効薬に

絶望を忘れる赤い絵の具に

難病を救うひと匙のルビーに

 

きっと、なるのだから

きっと、なるのだから

  

 

「薬物なる血液」