クラクションに背を押され
僕は人を殺したわけです
殆ど誤差のその殺人は
街並みを賑やかす事もないのです
千切れそうなのは僕だけ
千切れそうなのは僕だけ
公園の階段を上っていくと
黒い猫が前を横切り
それを奪って猫ジュース
壊れそうなの分かって欲しいの
深夜のテレビに映る顔
僕の脳みそ食べている
もっと鮮明になったらいいね
退屈過ぎるの分かって欲しいの
ああ、人を殺した
新鮮さの無い言葉だね
でも、人を殺した
意外性の無い言葉だね
だって、人を殺した
大人げの無い言葉だね
僕は、人を殺した
可能性の無い言葉だね
「凡庸なイタタ」