ライトポエムの最深部。


或いは美型詩の実験場。


電話越しの怒れるサイレンは
人肌に燃える
胸に残る白骨化した不安は
酷い臭いがする
安易に血塗れになった認印が
僕の袖を汚す
審査が振り下ろす刃物の鋭さは
いつも予定調和


「書類は僕の頭を馬鹿にしていく
記述するたびに痴呆が進んでいく
年齢も住所も経歴さえも
僕が僕で在る疑問を考えさせはしない」


死にゆく記録はきちんと殺し
全て火に焼べなければならない


ああ、自己証明は、殺人に、似て、いる




「書類酔いする殺人鬼」