ライトポエムの最深部。


或いは美型詩の実験場。


盲目の少女は
それでも知っている


自らの高潔さを
自らの美しさを
自らの愛おしさを
自らの悲しさを


見えない電話を騒がせるのは
いつだって謂れもない罵倒で
彼女はその覚束ない指で
神の無慈悲に電源を落とすのだ


美しい景色など見たくもないと
彼女ははっきりと言い放った
その映らぬ瞳は幾億も輝き
確かな世界さえ色褪せていく


触れる温度は高すぎて
心は火傷を余儀なくされる
彼女の軽やかで慎重な口づけは
真っ赤な炎より寂しくやみくもだ


盲目の少女は
それでも知っている


人々の欺瞞を
両親の過ちを
彼らの醜さを
きっと僕のことさえも



「全てを見通す盲目よ」