ライトポエムの最深部。


或いは美型詩の実験場。


想いが炸裂した
一瞬の事だった
夜が更けて一人ぼっち
あんまりにも寒い夜だったから
神様に文句の一つでも言おうと想って
車に跳ねられて死んでしまったばかりに
色々な人が僕の上でテレビジョンの話ばかりして
だけどただ一人、僕に手向ける花を持つ少女は
涙も流さず息を凍らせ
白く握る指の爪がとても痛そうで
あんまり静かに花を置いていくもんだから
僕は死んでる場合じゃなくなったのに
なのに神様なんていなくて
僕ももういなくて
ずっとずっと真っ暗だから
あの娘と一緒に星を見るための誘い文句を考えて
寒い夜だから星が綺麗だなんて
口づけをする言い訳だって考えたのに
デリカシーがないって怒られても構わなかったのに
彼女が花を置いて信号を渡って
僕のことを探し回っているのに
僕はどうしようもなく一人になって
花はすぐにしおれて散らしてしまうから
信号も赤に変わってしまうから
あの娘は美人じゃないけれど
とても穏やかに泣く女の子だったのに
遂には僕はいなくなって
ふいに静かになった夜が
あの日みたいに凍えていたから
空はあんなにも遠くて
彼女を忘れられなくなって
僕が悔しくなって
命が綺麗だなんて空が囁くから
一人は嫌だな、なんて考えたりしたら
とうとう僕が炸裂してしまった
一瞬のことでしかなかったけれど
やっぱり一人は嫌だけれど
僕はもういないけれど
吐息も僕の物ではないけれど
だけど僕は
僕は




アスファルトの恋」