ウェヌスの暗号

韻を踏み過ぎてパーに成った。

芸術幼女言語の最深部。


或いは美型詩の実験場。


幸せな言葉を探して
います、この僕は
大好きだった人に願いを
かけて、この僕は


空も自由に飛べるわ
と貴方は言ったので
僕は空を飛んでみたいと
星を抱きしめてみたいと
月の呟きを聞きたいと


なんて素敵な夢を見たのでしょう
其れは全て夢だった
なんて嘯く貴方の
その心のそこを知りたいのです


僕には何一つない
何一つないけれども
確かに、空を飛ぶ夢を見た
それで十分なはずでしょ?
貴方の愛の在り処を探して
こんなにも空を飛びたかった僕には
十分でしょう


なんて素敵な愛を見たのでしょう
ただ電燈に恋した
なんて笑った貴方の
その心の血潮に驚いてしまったのです


止まない
いつまでも止まない
そして月に
飛べないと呟いて




「愛は空を飛ぶものなのだと想います」