ウェヌスの暗号

韻を踏み過ぎてパーに成った。

芸術幼女言語の最深部。


或いは美型詩の実験場。


2013-04-01から1ヶ月間の記事一覧

あの娘の事が好きなんだと 三十八万キロメートル先で吠えている こんなに月が綺麗だなんて そんな古臭い言葉は粗大ごみのシールを貼って 恋という代物が この人類の鍵になっているなんて信じられず その強引な引力に 引きずられて摩擦する僕の心の在処を探す…

赤いマジックで腕に書く 「些末、些末、これにて終焉」 その大げさな魔法陣は 僕の痛みを和らげてくれた 体中の足跡を辿るのは 「気づけ、気づけ、これから孤独」 鏡で逆さになった世界で その文字だけは正位置だった 僕が僕の血を見ないことに 意味が有った…

悪は決して誇らずに 慎ましく成す道程ぞ 其れを守れぬ人類に この世を壊す資格なし ある種の快楽に伴った 自意識なんか捨てちまえ 意味も理由も明白な 悪事に何の痛みがあるか 暗闇に潜む吐息にも 朝を駆けてるアナウンスも 内実全ては等しくて 即ち死を期待…

骸骨は笑う カタカタカタカタ 月夜の晩は 決まっていつも 骸骨は指さす アレアレアレアレ そこでは猫が ジュースになってる 骸骨は回る クルクルクルクル 自分の白さを 確かめるために 骸骨は唄う ララルラララルラ 貴方も今日から 同胞なりや 「骸骨は語ら…

真剣に物想う礫死体の 恋に落ちたその音が 連なって音楽になって 僕の自殺を食い止める 切ない言葉は宙を浮く それを吸引する宇宙 だからあんなに真っ黒で 独りぼっちを思案する 忘れたい記憶の中で あの娘の笑顔だけが残される その写真みたいな些細さが 僕…

嫌なのです 明くる日も過ぎてまた夜 街燈はバチバチと黙り込んで それでも貴方の影しか映らないのは ランボーの詩集を鼻で笑い 村上春樹には目もくれず 僕の魂を切り裂いてくれた 貴方が居なくなってしまうなんて 嫌なのです 自傷の傷が疼いて今夜 アナウン…

月の砂を口に含んで 湿った貴方の唇に 満ちて欠けるその優しさを 捧げたいなと素直に思う 天体の愛は宇宙の孤独を 休めるための喫煙ルーム 星雲たちを口から吐き出し 流星群にまた火をつける 手を伸ばすのが悪い癖 欲しがりたいのは誰のせい 地球に留まる理…

殺すか殺さないかで 問答するのは止めて 僕は悪い子供だったから それに怯える仕草もしないよ 包丁か麻縄かだなんて 現実感が剥離してる 僕は汚い大人になって それを鼻で笑ってみるけど 僕の大切は自殺した 僕の恋心は牢屋行き 僕の崇高は錯乱起こし 僕の慕…

「赤信号を横断する人の その不誠実をどれだけ集めれば この世界は滅びるのでしょう?」 貴方は僕に尋ねます 「死に急ぐそのスピードに 地球の自転が追いついたなら 人は幸せでいられるのですか?」 貴方は僕に問いかけます そんな貴方の哲学に 僕は困って頭…

世界は退屈 夢は朽ち果つ そんな藍の夜に 作ったこの唄 首を括って 屋上跳んで 線路に寝転び 手首に添える 貴方は返り血 物欲しそうに 彼らはiPhone ネットの話題 世界は綺麗で 夢は幸福のまま だからだからね この唄がある 「自殺哀歌」

素直になれない僕などが 未だに恋を信じる奇跡 全ては言葉の遠回り 幻吸い込み輝いて 少女はいつでも美しく 少年はいつも歪んでる 大人は嘘の予感に俯き 子供は何処までも残酷に 僕は一体なんだろう 何を赦すべきだろう とにかく恋慕を抱きよせ泣いた あの娘…

僕の心は硝子細工 割れたふりして泣いてみる 光の屈折による恋慕が 音も立てずに通り過ぎる 壊れた瞬間が一番綺麗 そんなの僕にも分ってる 人の指先を傷つけたとしても 本当の最後は求めて止まない 僕の吸った煙草さえ その先は鋭角を増していく そろそろ僕…