2016-11-28 ■ 老いた愛犬が 宵闇を吠えて 命は此処だと 神様に告げる 悲愴な畏れを 見つめる瞳は 聖なる無心で 光彩している 負けた怪物に 満月は射して 骸を抱けども 足音が過ぎる 毛並の軽さで 枯れない泪は 夢見る奇跡を 哀願している 「頬舐めて」