2014-05-12 ■ 切り取り線を迂回して 自殺坂を転がり落ちて 忘却の果てが人生で 写真に記され屈辱で 性とは理性への憎悪の果実 人を殺したい夜を重ねても 一兎も追わねば平穏らしく この恋愛を責める人は無く ああ 何故に一番大切な時に 言葉が出てはくれないの 屋上に並んだ上履き蹴飛ばし 涙を隠して線路に石を置き 愛の暴力で痣になった痛みを 心底大切に部屋の壁に飾って 「易い女の哲学」