長く握った手すりから
指の体温は奪われる
貴方がいない真実に
価値を失い遊ばせる
ごめんなさい
ありがとう
でもさようなら
遍く人を押しのけて
自動ドアは僕に気づく
重い空気は雨を呼び
大地に色めく花が咲く
ごめんなさい
ありがとう
でもさようなら
帰り道は記憶せず
恥ずかしいほど回り道
僕は心の生傷撫でて
魚のままに部屋で寝る
ごめんなさい
ありがとう
でもさようなら
最初から好きだった
貴方の灯りに頼ってた
今日は不幸な日曜日
耳鳴りだけが愛おしい
ごめんなさい
ありがとう
でもさようなら
「不幸な日曜日」