ウェヌスの暗号

韻を踏み過ぎてパーに成った。

芸術幼女言語の最深部。


或いは美型詩の実験場。


幸せに

切なさでいっぱいになることを恐れています。


上が果てしなくありすぎて辛いです。
どうすれば分かる事ができるんでしょうか。


気づいています。本当は。
本当の自分の姿に気づいているんです。
おそらく何も……
何一つ満足できるものなのできないのです。
知っているんです。
自分の底を。
優しい人たちの中にいるので傷つかずにすんでいるだけで、
本当に知識を持った人が見ればすぐに分かってしまうことが、
怖くて怖くて仕方がなくて、
ただこうしてうずくまっているだけなんです。


だからどうすればいいのか。
その知識を補うほどの気力がなく思います。
消滅願望。
誰にも響かない。
面白みもない。
救いようがない。


ならばどうすればいいのか。
分かりやすくなればよかったのか。
ひたすら勉強し苦労とたちが目を見張った才能を手に入れるべきだったのか。
僕にはそうするには物事には後ろ向きで、そして人々に嫌がれられるような思想を持ってしまいました。
なおかつそれを知識によって武装できるほどの力も頭脳も才能もないのです。
どうすればいいんでしょうか。
どうすればいいんでしょうか。


もう限界です。
日常生活まで侵食されています。
僕は人にすかれるために築き上げた自分を維持するだけの強さを失いました。
そして一番楽な人のことも考えずただ自分を責めている自分に陥ってしまうのです。
本当とか嘘とかそういうことじゃなくて。
自分の姿の中で一番酷く愚かでつまらないほうへと傾いています。
いっそ誰かの思想を妄信してしまいたい。
誰かの手足になってしまいたい。
僕という脳髄を停止させてしまいたいのです。
それももはや叶わない。


つまりは消滅願望。


さてこの人生の中で詩を書いていきます。
しかしもう分かってしまいました。
でもそれを言ってしまえば僕はこのまま終わりを迎えてしまう。
だからしばらくの間は気づかないふりを。
詩を書きます。
ああ、この言葉は嫌いなんです。なんだか傲慢な感じがして。
だからただ。
すいません、詩を落としていきます。




自我が在ることが
何より苦しいこの日々で
悲しみといってしまうには
余りにも哀しい選択なのです


それが丁度日々の終わりの暗闇のように
私には不安でしかありえません
そして潰れたペットボトルにさえ
恐怖を感じずにはいられないのです


強い方の美的感覚には
もうすでに私はついていくことができません
本当に素晴らしいものを見たときのあの
吐き出しそうな嫉妬がたまらなく厭なのです


自分という枠を作り展開することに
もううんざりした私が立っています
そして何より複雑に形成された
この世界を嘆き続けるのです


私という意志はもう一瞬の障害物として
渦巻ききれず漂っています
今ここで消えてしまう意志を弔い
完結を現象としてごまかすのです


無意味な言葉は止めました
そして自我を失った乾いた骨が
今もこうして欲望を抜きながら
杏の花に憧れ続けているだけなのです


叶わぬものと
知りながら



題して「他人のための骨」です。
それでは。