来寇の幸で
挿花を弄して
交織の星は
拝跪に罹った
蟻の磨製は
目送を臆して
徳は揚棄し
訳詩を託した
再興の埒で
廊下を相して
宝飾の腰は
回帰を量った
毬の阿世は
憶想に黙して
欲は騰貴し
卓子を扼した
「クリーン」
芸術幼女言語の最深部。
或いは美型詩の実験場。
未完の君は
経血を免じて
遊行の爪で
灯架を擁した
駅の洗剤で
支索を允可し
文の群像は
岩屑を陪した
汽缶の耳は
明決を献じて
通校の夢で
養価を党した
咳の冤罪で
遺作を深化し
軍の分蔵は
晩節を害した
「傷付く蕾」
初産の墨で
祭祀を和えた
紡機の業は
軍衣を撫して
内装の鍵で
繋束は睡って
賭銭の洞で
氷花を寵した
衰残の膿で
哀思は冴えた
拷器の房で
文意を具して
回想の凪で
寧息を煙って
補箋の虎は
弔歌を評した
「モニター」
枢機の罪は
痰血を策した
夢精の舟に
繁華を蒔いて
財の断口は
同化に属して
傘の握取で
横恣を濾した
通規の炭は
酸欠を託した
父性の胸に
瞞過を吐いて
題の残肴は
増価に毒して
朝の核種で
溘死を推した
「マター」
面の占居で
才藻を廻った
俗の業火に
犠牲を持して
動の紡機で
万感を諾した
殻の繁生に
蓬客を鼓して
線の免許で
昧爽を触った
獄の造花に
辞世を擬して
暴の同気で
断簡を駁した
肚の陥穽に
口角を保して
「顕す支配」
痛哭の夢で
与信を督した
讃美の解は
口気を蘇して
不日の胸は
孟夏を干して
安康の乱で
聾児を臆した
夕刻の爪で
妬心を浴した
完尾の才は
想起を濾して
無実の舟は
放課を模して
蘭交の餡で
往時を録した
「背反の波」